11 初めてのライブ [衣装] ページ11
他のネックレスを置き、夏目くんがつけていた長めのネックレスを取る。
「ちょ、ちょっトっ。」
「じっとしてて」
そう言って夏目くんの正面から赤い石がついたネックレスをつけようと背伸びをして手をまわす。
「ｯ…。」
「……っはい！うん！やっぱり似合うね。」
「……。」
「夏目くん？何か耳が凄い赤い…」
「気のせいだヨ。」
そう言って一旦ﾌｲｯとそっぽを向くがすぐに赤い石に目をやる。
「良いんじゃないかナ。」
「夏目くんの髪色と同じような茜色にしたの。この石何て言うんだろう…宝石みたいにキラキラしてて、夏目くんみたいだね。」
微笑んでそう言うと、頬を染めてハ？という顔をこちらに向ける彼。
「自分が何言ってるかわかってル？」
「ん？わかってるよ？」
するとｶﾞﾁｬと扉が開いて、
ししょーにAさん！お待たせしました！と黄色い髪をふわふわさせて宙くんが入ってきた。
「あれ？ししょー何だかドキドキした色してるな〜！」
「そ、ソラ！」
「ドキドキ？」
「気にしなくていいかラ！」
新しい衣装な〜☆と二人が衣装を眺めてる横で少し不思議に思ったが、宙くんが共感覚の持ち主であることは最近知ったこと。
どんな風に見えてるんだろうなぁ。
「ししょー、そのキラキラしたのは何です？」
「ソラのもあるヨ。」
貰っても良いかナ？と私に言うと、私は察して手早く黄色い石のついたネックレスを彼に渡す。
受け取るとさっきの私のように、夏目くんが宙くんにネックレスをつけてあげる。
お揃いです♪という宙くんに似合ってるヨ、ソラという夏目くん。
その光景を見てると心が何だか癒される。
うん、宙くんも似合ってる。
「お兄ちゃんは部活で遅れるって。
衣装合わせしたいから、二人とも着替えてみて。」
「わかりました！」
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作者名：月(ルナ) | 作成日時：2022年3月11日 3時
