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9,庇う。やつがれさいど ページ10





「うちのエリスちゃんは気が利くねぇ…」





 首領の目が僕を捉える。何を言おうとしているのは予想がついた。





「さっきの依頼だけど、私『では後で探しましょう』って言ってしまったのだよ」



「首領の手を煩わせてしまいすみません」



「いやいいのだけどね?」





 部屋の奥から聞こえる断末魔。Aは変な所で抜けていると思っていると、首領が口を開いた。





「君でもA君でもちゃんと説得してきたらどうだい?私は何も止めはしないよ。今回の件は無かったことにする」



「……分かりました」





 後で話し合えと言うことか。しかし首領はさっきから何を気にしている。話終わった後、途端に目を反らすのは何かが気になっているからだろうか。





「あー…エリスちゃん達遅いねぇ…」


「…そうですね」





 エリス嬢の心配としては少し違う。ならばAを心配しているのか?いや、それはない。とは言えぬ。


 先刻も「女性を見る目がある」などとほざいていたからな。





「リンタローッ!見てーっ!」



「おぉおっ!」




 刹那、部屋の奥から2人の姿が見えた。…一人はフリルのあしらわれたドレスで、もう一人は影と同化してる。


 まさか軍服では気に入らなかったエリス嬢が着替えさせたのか、解せぬ。





「なかなか似合ってるでしょ?Aに。さすがはあたしね!」



「でもエリスちゃん、私そんなドレス買った覚えが…」



「チュウヤに頼んだのよ」





 訳の分からぬ会話が聞こえてくる。中原さんがこの前ぐったりと疲れていたのは買い物に付き合わされたせいか。




「師匠如何でしょうか!あっ、別に感想を求めているのではなく、その…」



「似合わない訳ではない。」




 我ながら素直じゃない事を言ってから行くぞと言って髪の毛を掴む。首領の部屋を出ていけば黒服の輩が色眼鏡越しにでも分かる程、Aに見惚れていた。





「A。これから僕の部屋に案内するが、今度から其処で生活をするのか、それとも毎日自宅から通うのか決めろ」





 掴んだ髪の毛の感触を楽しみながら僕は言った。エレベーターの窓から見える横浜の町を楽しそうに見ている姿を見て、聞いていなかったなと思うが何故か悪い気はしなかった。


 僕も僕で、綺麗なドレスを身に纏ったAに少し見惚れていた。



***


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なかゞわとまと - ぱるさん» お久しぶりです!ぱ、ぱる師匠が謝ることなんてありません。わたくしも更新おサボりしてるので…(汗) (2017年2月18日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - ミカさん» ありがとうございます…!もう頭があがりません…。新作、掛け持ちになりそうですが頑張ります!^^ (2017年2月18日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 完結おめでとうです。ていうかお久しぶりです。更新おサボりですみません;;そしてこんなところで謝罪をすることもごめんなさいです (2017年2月17日 22時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 小学生…だったんですか!?私高校生なのですが…凄くこの作品面白くてすっかり読み込んでいたらまさかの…年下だったとは。凄いです。小学でここまでかけるなんて羨ましい…新作、楽しみにしています。 (2017年2月17日 22時) (レス) id: 17d57460f1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 椿(狐)さん» いっ、いえ!ボクがお世話されてますよ!? (2017年1月26日 18時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なかゞわとまと | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年1月7日 23時

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