【ツイステ】姫君の晩餐会―Walpurgis― (ページ10)

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0-4 悲哀メモリー(2) ページ10

【過去編】第三者side

熱砂の国のスラム街に、

フード付きのマントを被った背丈の低い”子供”
そして、少し背の高い”子供”

彼らが何故こんな所にいるのか

特に理由はなく、ただ”背の低い子供”が見に行きたいと言っただけだから

なのだろう。

『・・・あれ、なに？』

”背の低い子供”少女が指さした先には、鎖に繋がれた【最低身分(どれい)】の少年がいた。

少年の体を上回る程に大きいザルにたくさんの果物を入れて、頭にのせて歩いてる。

周りの人間は”それ”を穢らわしいとでも言うような目で見ている。

青年「あれは最低身分(どれい)です。私と同じ従者の者ですがその中でも最低身分の者を指します。」

と、少女の従者である青年は答えた。
なるべく柔らかく、けれども現実的に。

『そう・・・、彼は何か悪いことでもしたの？それともその身分が関係あるの？』

青年「それは(((「こんの役立たず！！グズグズしてねぇでさっさと運べ！この愚図！！」・・・カリマ様。早くこの場を離れましょう。」

『・・・・』

青年「カリマ様？」

少女はただじっと、最低身分(どれい)の少年が”飼い主”に暴行をされているのを見ていた。

娯楽で見てるわけじゃない、けれどもなぜ見る必要があるか、青年には理解出来なかった。

だが、そのあと青年が直ぐに理解出来ることが起きたのだ。

『ねぇ、お前。お前はなんで歯向かない？する必要がないから？したって事実は変わらないから？しない方が安全だから？』

『私にはわからないわ、なんで歯向かわないのか不思議。』

少年「うるせぇな！！いい身分のやつが！俺に話しかけてなんになるってんだ！」

「歯向かえだぁ？！ふざけんなよっ！そんなことしたら、そんなことしたら！明日の朝日なんてなんなら今日の月光すら拝めなくなる！！」

「そんなのは嫌だ！だから従うんだ！生きるために従うんだ！お前にはわかんないだろ！！」

少年は叫んだ。この少女が言ってることはただの煽りと受け取り、それに値するほどの罵声と思いをぶつけた。

たかが、自分より歳が上の子供。
何を言ったって変わらない。どうせそこら辺の身分だろう、そう思っていたが。