第15話 ページ15
あれからも度々練習を見に行ったりした。自分の部活に行ったりするが、なんとなくこっちに足を運んでしまう自分がいる。
「先輩しょっちゅう見に来ますよね。暇なんすか」
「え！？いやー、な、なんとなく来てるだけ」
へえ、とさほど興味無さそうに返された。よくよく考えてみれば頻繁に見に来いとは言われてないよな。なのにこんだけ通ってて、自分が恥ずかしい。
「ごめん、今日は帰るわ」
「なんでですか、見たいなら見たらええやん」
「だって……」
「……帰りたいならそれでええですけど」
突き放されたような言葉が胸を刺す。
やばい、なんだか泣きそうになってきた。
「今日なんか夏バテ気味でさ、頭痛いから帰るね」
必死に言い訳を探して絞り出した声。震えないように苦笑いして隠す。じゃあ、とショッピくんに手を振った。
「……待って」
バイバイした手を掴まれた。
一瞬何が起こったのか分からなくて反応できなかった。
「気分悪いなら、送ります」
「いや、大したことないんよ。やから練習戻りな？」
「途中で倒れられる方が迷惑です。顧問に言うて来ますんで木陰で待っとって下さいね」
ほんと大丈夫やから、と断る前に急いでサッカー部の顧問の元へ走って行った。足速いな…。なんてアホな事思ってる場合か。
数分後、体操服のまま自転車を引っ張ってきた。
「はい、ヘルメット」
「…ありがとう」
いよいよ断りづらくなり、はよ後ろ乗れとこちらを見てくる。こうなればやけくそだ。ショッピくんの自転車の後ろにまたがった。
しっかり捕まってて、と私の腕を自分の腰に回しだした。急な密着に心臓が口から出そうになる。パンクした頭でどうにかしようと試みるが、動き出した自転車にかき消された。
数十メートル進んだところで、ショッピくんが口を開いた。
「…散々見に来といて急に帰るとか、冷たい事言わんでください」
顔は見えないけど、語尾が寂しがっていたのを感じた。寂しい理由なんて私にはわからない。それがむず痒くて回している腕の力を少し強める。
目の前の広い背中におでこをくっつけ、静かに頷いた。
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美咲(プロフ) - ストラップが…危ない気がする…（恐怖）めちゃくちゃ更新楽しみにしてます、頑張ってくださいね！ (2019年7月21日 6時) (
レス) id: 4d00598472 (このIDを非表示/違反報告)
弥生 - さとみちゃんがいい人であってくれる事を願う…！！更新頑張ってください！ (2019年7月7日 3時) (レス) id: b3ed6b5db4 (このIDを非表示/違反報告)
ユリア^ - ショッピぃぃいいぃぃいいぃくぅううぅうんんん！尊い作者神です。更新頑張ってください!! (2019年7月1日 19時) (レス) id: ac98886272 (このIDを非表示/違反報告)
かげしゃむ - ぎゃぁぁぁぁぁショッピくんが可愛すぎる...。めっちゃ好きです！！更新頑張ってください応援してます！！ (2019年6月28日 20時) (レス) id: 041bbe8fcb (このIDを非表示/違反報告)
マンホール異邦人(プロフ) - AKさん» ご指摘ありがとうございます。確認しましたが、確かに少し分かりにくいので先程本編を少し変更致しました。今後も不明な点が見つかればご指摘頂ければ幸いでございます。 (2019年6月25日 19時) (レス) id: f6e839ac95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マンホール異邦人 | 作成日時：2019年6月15日 12時
