黒歴史とは関わりたくない3【松野千冬】

122話 ページ36

『どっち買おうか…』



毎年買うのは3種類



怪我や病気を防いだり長引かないように願う 無病息災

言わずもがな私のライフスタイルの根幹､武道に関する 勝利祈願


あとは…


『恋愛成就…でいいものか』


前までは自分が思いを込める側だったけど

今年は受け止める側として新年を迎えるなんて…



今の私ってどっちなんだ?



恋愛成就? 良縁祈願?


いや､もう出会って告白までされたんだから恋愛成就じゃ…

でも､まだ心に決めた相手ってわけじゃないし…良縁祈願か?

でもでも､それじゃなんだか煮え切らない態度というか…誠意に欠けるような…



「へぇ､どっちかで迷ってんだ?」



『あ､ちょっとこれどっちが良いのかなって!

裕姫はスピリチュアル苦手かもだけど手伝っ…て』



「俺的には恋愛成就がおススメなんだけど､それじゃダメ?」



『……敦君っ』



集中しすぎて誰だか認識してなかった


本当はクリスマスから直接会ってなかったけど


夢の中では凄く



特別で



大切な



『やっと会えた…良かった…!』



気がつけば私は敦君の胸に飛び込んでいた


敦「…っえ､ど､どうした､いきなり!

そんな驚かせちゃった?!」


『あ､その…つい?』


自分で言っといて思った

「つい」とは…?



敦「ついって…

新年早々､夢叶っちゃうかと思った」



『え､夢って…』

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