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入学式。
春の始まりを告げる小川の桜並木。
「高校生かぁ…っ」
私、大宮A。
15歳、今日から高校生。
お隣さんのお宅の大っ嫌いなやつも、そのはず。
「……ぅ〜〜、！！」
あいつのこと考えただけでも胃が痛くなってくる。
嫌い。大っ嫌い。
まあ神様なんてものは意地悪なもので。
部屋のカーテンを開けるタイミングが同時だったり？
それでおはよーとか言っても無視？
「ちっ……、
もーいーや！いってきまーす♪」
がちゃ、とドアを開け
桜吹雪が舞う新天地へ、一歩踏み出す。
と、やっぱり神様は意地悪だ。
お隣さんの家のドアが開いた音が聞こえた。
「…………」
私はもう自分からは話しかけないんだ。
絶対。
和「………………おはよー、」
「おはよー！！
って……………ええええ！！？」
まさかまさかまさかまさかの展開。←
向こうからの挨拶、初めてだ。
和「………ふ。やっぱりね。
あんた、俺のこと嫌いでしょ？」
ええ。嫌いです。大っ嫌いですよ。
なんて、口が裂けても言えるはずはなく。
「……や、そんなこと…！！」
和「……っくく笑
まーいいや。自己紹介したことなかったですね。
二宮和也。」
「…あ、大宮A…っ、」
和「ふ。よろしくね？
A。」
なんだこいつは。
初めて喋ったと思ったらいきなり呼び捨て？
「なんですか？いきなり。」
和「ふふ。」
そう言ってアイドルスマイルを私に見せてくる。
いや、ときめかないよ？笑
「……おかしいんじゃないの？」
和「…っくく…
お前気に入ったわ。今日から俺の女ね。」
「…………は？」
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作者名：海音 | 作成日時：2015年3月15日 20時
