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119話目 ページ30

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「全員集めたぞ」



集中していたおれに林藤さんが声をかける。









しばらく目を閉じ続け、パッと開く。


みんながおれの前に並んでいる。


見たくない、視たくない。


でも、それでも、一人ひとりを視る。





レイジさん、小南、林藤さん、忍田さん、城戸さん、ゆりさん、そして。









「……!!」




白鳥さんたちに目線が行ったところで、思わず思考が停止した。


誰だ、これは。




「……なにが視える、迅」


沈黙を破ってそう聞いてきたのは城戸さんだった。




白鳥さんたちは戸惑った顔をしている。








「……おれより少しくらい歳が下だと思う、たぶん、その女の子、が、近界民に殺されてる」




少しずつ、視たものがクリアになっていく。









「白鳥さんたちの、子供……?」





ほぼ無意識に呟いてから、あっ、ってなった。




しまった、言うべきじゃなかったかもしれない。





そう思って少し焦りが顔に出てしまったおれを白鳥さんたちは静かに見つめ返す。






「この子?」





そう言って一枚の写真を見せてきた。









長めの薄いスカイブルーのボブに、ソーダのような涼やかな瞳。









「……この子」








おれの小さなつぶやきを拾った白鳥さんたちは、2人とも少し悲しそうな顔をした。




周りがしん、とした空気に包まれる。









「そう」






ちょっと、二人にしてくれるかな。






そう言って屋上に上がって行った白鳥さんたちの姿が見えなくなるまで、おれは視線を二人から外すことができなかった。

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(プロフ) - 何も言わずに旋空弧月さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです。ちょうど一話更新したのでもしよかったらぜひ!これからも低速ではありますが更新していきたいと思うのでよろしくお願いします! (2021年5月27日 22時) (レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
何も言わずに旋空弧月 - ストーリーに惹き込まれ一気読みしました。大好きです。作者様の都合もあると思うので気長に更新を待ってようと思います。 (2021年5月27日 20時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 天さん» いえいえ!作者様にも事情がありますし、こうしてまた更新します!と言う言葉を見て、帰ってきたー!と嬉しかったです!はい!こちらこそ、これからも宜しくお願い致します! (2021年4月11日 12時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - Yu-grenaさん» コメントありがとうございます!本当ですか……長い間更新が止まっていて申し訳ないです……すごくうれしいです!これからもよければよろしくお願いします!! (2021年4月11日 6時) (レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 初コメ失礼します!天様のワートリ小説(三輪くん)のお話、一から読んでて…大好きです!これからも無理せず、お体に気をつけて頑張ってください!応援してます! (2021年4月11日 0時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天(元れたす。) x他1人 | 作成日時:2020年1月2日 14時

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