【WT】また晴れる日が来たら3【三輪秀次】

105話目 ページ15

思わず後ずさりをしてしまう。




『な、なに』


「遊ぶぞ」


『は？』


「遊ぶ」






あそぶ、遊ぶ？ランク戦じゃなくて？





『えっと、どこで？』


「どこだろ？」




米屋が聞き返してくる。




『ノープランなの......？』


「そのほうが楽しーだろ」




出水が頷く。




『まあいーけどさあ......この三人で行くんだよね？』


「いや、」









米屋がなにか言おうとした時。





「なんだ、急に呼び出して」


『え、』


「お、秀次！」


「メンツは、Aとおれと槍バカと、あと一人は三輪な」






なんで三輪なの、と聞きそうになった。



だって、私はいいけど三輪がだめなんじゃないか。





「何をするつもりなんだ」


「どっか遊びに行こーかなーって思ってる。どこかは決まってねえけど」


「......白鳥もか？」


『え、いや「うん、そう」あ、ちょっと、』




なんで被せてくるんだ、米屋。米屋は今の私と三輪の関係が最悪って知ってるくせに。








「行くだろ？秀次」




三輪は、はあ、とため息をつく。








そういえば、前病院で会った時より顔色がよくなったような。




「どうせ行かないと言っても無理やり連れて行くだろう」


「おっ、てことはOKってことで？」



「......好きにしろ」






米屋は満足そうによっしゃ！と言い、私と出水は顔を見合わせる。


出水もこんなにあっさり決まるとは予想していなかったらしい。









「せっかくだから市外行きたいよな〜」


「でもどうすんだよ、A級が無断でこんなに市外に出るのやばくね？」


「大丈夫、忍田さんに許可は取ってある」


「マジか、たまにはやるじゃねーか槍バカ」


「まーなー。その代わりなにかあったら即帰ってきて貰うことにはなるが、とは言われたけど」



『つまり、市外にも行けるってこと？』


「まあそんなに遠くなければ」







「......なら、」





突然、会話に入ってくると思っていなかった三輪が声を発したので、全員が静かになってそっちを向く。





三輪は静かになったことをさほど気にしていたい様子で、真面目な顔で言う。







「少し行きたい所がある」

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