93話目 ページ3
家の玄関前。
『終わったあ…………一人じゃ何往復もしないといけないとこだった………2人ともありがと〜』
「何度トリガー使おうと思ったかわかんねえ......」
「ほんとにな」
たしかに、トリガーあれば二十倍は持てる。
まあそう思ってしまうとこがいわゆる職業病なのかもしれないけど。
『まあ二人はA級一位だからちょっとくらい私的使用しても許されるんじゃないの?』
「A級1位とか関係あるんすかねああいう規定」
「まあC級よりはよっぽどペナルティは軽いだろ」
ボーダーでは強さがすべてだ。
仮にA級1位をちょっとした隊務規定規定違反でクビにしたら大変なのはボーダー側になる。
「太刀川さんはまあ......もしB級だったらとっくにボーダーから出ないといけないレベルじゃないんすか?主に生活面が酷いから」
『あー、だろうねえ』
「それ言ったらAなんか一回軽い問題起こしたくらいじゃ絶対怒られねーよなー」
と太刀川さんが言うと、出水もうんうん、と頷く。
『え、絶対怒られるでしょ』
「だってさあ、上層部の前では猫かぶってるだろ?」
『.........素です』
「嘘つけ」「嘘だな」
『...ひどい』
まあ、素じゃないけど。
実際中身はこんなだし。
「で、城戸さんに好かれてるだろ?」
あー、と頷く出水。
ちょっと待て。
『え、そんなに好かれてないよ?』
「「え?」」
『え?』
「自覚なし?」
『自覚というか......え?』
「あー、自覚なしか?」
『え??』
「まじか、自覚ないのかあ………」
二人はそっかそっかーと頷いている。
よく分からないけど置いていかれてるような気がする。
結局、太刀川さんがドアを開けたのでこの話はお開きとなった。
もやもやするまま、私はまた重い荷物を持ち上げた。
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天(プロフ) - 何も言わずに旋空弧月さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです。ちょうど一話更新したのでもしよかったらぜひ!これからも低速ではありますが更新していきたいと思うのでよろしくお願いします! (2021年5月27日 22時) (レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
何も言わずに旋空弧月 - ストーリーに惹き込まれ一気読みしました。大好きです。作者様の都合もあると思うので気長に更新を待ってようと思います。 (2021年5月27日 20時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 天さん» いえいえ!作者様にも事情がありますし、こうしてまた更新します!と言う言葉を見て、帰ってきたー!と嬉しかったです!はい!こちらこそ、これからも宜しくお願い致します! (2021年4月11日 12時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
天(プロフ) - Yu-grenaさん» コメントありがとうございます!本当ですか……長い間更新が止まっていて申し訳ないです……すごくうれしいです!これからもよければよろしくお願いします!! (2021年4月11日 6時) (レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 初コメ失礼します!天様のワートリ小説(三輪くん)のお話、一から読んでて…大好きです!これからも無理せず、お体に気をつけて頑張ってください!応援してます! (2021年4月11日 0時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天(元れたす。) x他1人 | 作成日時:2020年1月2日 14時