【WT】また晴れる日が来たら【三輪秀次】

3話目 ページ5

Aside



『大変お待たせ致しました、城戸司令。迅さんを呼びました』



「御苦労」






現在、私の後ろには三輪が立っている。




2人の威圧が強すぎて逃げたいと心から思う。




いつも三輪が会議に来る時は私は呼ばれない。





だからボーダーで会ったことがなかった。






「城戸司令、お待たせしました。」


「ああ。」








だいたい三輪の方は私と会ったことがあるんなんて思ってもいないだろう。









お姉さんが殺された時に他の人に構っている暇なんてない。








まあ、私を例外とすればの話だが。









その後から続々と上層部が集まり始めた。









そんな中、この場に不釣り合いなオドオドしたメガネの中学生っぽい男子が入ってきた。







『城戸司令、この子は？』




「例の規律違反をした者だ」



『ああ、三雲くん、ですね？』




そうだ、と言いながら厳しい顔をして三雲くんを見ている。









これは許して貰えないぞ......








三雲くんも冷や汗ダラッダラじゃん......









城戸司令は規律違反をした人には例え側近の私でも...容赦はしない。






ま、それがわかってるからまじめな “フリ” してるんだけど。





私の中身はそこまで真面目ではなく、どちらかというと何もかも諦めてるような、めんどくさがりのような、そんな感じ。








もし私の本性が知られたら、









一瞬で側近ではなくなるだろう。









そもそも私は城戸司令に明確に側近とは言われていない。




三輪隊よりさらに直属のソロ隊員、そんな感じの微妙なポジション。





側近なんて、誰が言い出したのか。



どうせＣ級隊員だろう。









城戸司令ひいきされてる実力の無いA級隊員、って言ってるのも









どうせＣ級だ。

4話目→←2話目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す