【文スト】包帯のお兄さん

おにいさん_1 ページ4

太宰side



あーあ、今日の任務の女性執拗かったから殺しちゃった

まぁ情報は聞き出せたしいいか、首領には情報を手に入れることしか命令されてないし殺すなとは言われてないからね

はぁ、今日は物分りの悪い子だからいつも以上に疲れた早く拠点に返って中也に昨日の報告書押し付けよ

あ、そうだ！その前に川で入水しよう！それがいい！今日は死ねるといいなぁ♪




「ふんふんふーん♪」



『おにいさん、まわりからへんな目で見られてるよ』




歌を口ずさんでいると後ろから僕の腰辺りの外套が優しく掴まれた

気を抜いていたから急なことに吃驚して咄嗟に銃に手を伸ばしながら振り向いた僕は悪くない




「おや、君はこの間の少女じゃないか」



『Aだよおにいさん、今日もしんだめしてるねかっこいいよ』



「そうそうAちゃんだ、それに会って早々それは失礼だからね、フォローになってないし」



『もしかしてわたしみたいこども相手にむずかしいことばを使ってゆういに立とうとしてるならやめた方がいいよおにいさん』



「全くそんなこと思ってないから辞めてねAちゃん、それに結構君の方が難しい言葉使ってるからね」




本当に相変わらずだなこの子、せっかく気分がよかったのにお陰で少し下がったよ全く

もう会わないと思っていたのに、世間も狭くなったものだね




「はぁ、今日は一体どうしたんだい？」



『ん！』



「ん？」




彼女が指を指している方向に目を向けると1本の大きな木があった

その木の枝には1枚の白い紙が丁度いい具合に引っ掛かっていた




「あれは・・・・」



『がっこうのプリント、あしたつかうたいせつなやつ』



「うん、君は面倒臭いことしか起こさないね」



『ひどい、ないたかも』




その言葉を聞いてやってしまったかと少し焦って彼女の顔を窺うが全く泣いている様子は無く、真顔で見つめ返された

全く人騒がせな子だな、と思いながら木の方に歩みを進めた




.

おにいさん_2→←であい_3

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す