太宰くんは逆らえない

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『ただいま』






玄関の扉が開く音と共に僕が最も崇拝する人の声が響いた

そして其の声の持ち主の元へ急ぎ足で近づく






「Aさんお疲れ様です、お怪我は無いですか？」




『······逆にあるとでも？』




「いえすみません、ある訳ないですね」






前みたいにAさんの機嫌を損なう訳にはいかない、只でさえAさんは任務終わりで疲れているのだから






「荷物お持ちしますよ」




『どーも』




「ご飯とお風呂、何方にしますか？」




『お風呂がいいな』




「分かりました、僕が着替え等を持って行くのでどうぞごゆっくりして下さい」





『ん、』






彼女との生活には慣れた、Aさんの家に置いてもらう代わりに僕はAさんの家事全般やお世話をする、それを条件に僕はここに住ませてもらっている

Aとは首領の紹介で知り合って、それからずっとAさんの補佐として傍に置いてもらっている


Aさんの指導は鬼畜で辛いけれど僕はAさんが好きだからAさんに言われたことならなんだって成し遂げたい

そしてAさんに褒められて、昔の様に頭を撫でてもらいたい、私に笑顔を向けて欲しい


その為だったら僕は何度でもAさんの背中を追いかけられるから、それで僕はこれからも生きていける






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