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三週間が経った。何回かバーに行ったけど、あれから彼女には会っていなかった。すれ違っていたかもしれないけど、特に気にはしていなかった。
冷たい風が突き抜け、手の震えが止まらない。ポケットに手を突っ込みながら、手袋買うか。と考える。
いつものバーの前の通りを歩いていると、お店の前でじっと動かず立っている子がいた。
彼女だ。
久しぶりに見た。
この間はカウンターで座っていたからだろうか。思ったよりも背が低い。そんなに寒い？と思うほどマフラーに埋もれている彼女。じっとお店を見つめながら何をしているのか。
近付くと店の外の灯りが灯されていないことに気付く。
「あれ」
その声にパッと振り向いた彼女を見てから、店の扉に貼ってあった紙を見つけた。
「今日、やってないんだ。あ、姉妹店に出張……」
しまったな。今日は何となくここで飲みたい気分だったけれど。違う場所へ行くか。
「Aちゃんも、待ちぼうけ？」
「あ、はい……こんばんは。」
「フフ。こんばんは。」
ついこの間、にこやかに喋っていた彼女は姿を消していた。何というか、固い。けどまあ自分もお酒が入ってないとなかなかテンションが保てないので、気持ちはわかる。
「姉妹店、今から行く？」
彼女はどうするのかな、と素朴な疑問だったので聞いてみた。
「いえ……少し距離があるし、出直そうかなと。」
「そっか。」
「ただ、飲みたい気分でここまで来たのでどうしようかなと思っていたところで……」
チラッと彼女を見ると、口を紡いでいた。
飲みたい気分だなんて言ったことを後悔しているのだろうか。
「……近くのお店入る？」
美味しい焼き鳥屋さん知ってるよ。と言いながら歩き出す。彼女は飲みたい気分のようだし、基本飲めればどこでもいいという自分の利害は一致していた。
この間喋った時も何となく居心地が良かったのもあり、さらりと声をかけてみただけ。
「あ、毎月第2火曜日は姉妹店だったの忘れてたなー。」
なんてぼやきつつ、後ろからおそるおそる着いてきた彼女を確認して近くの焼き鳥屋まで歩いた。
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にくまん(プロフ) - eriiiさん» 楽しみにしてくださっててとても嬉しいです。しばらく彼視点を更新していきますのでごゆるりとお楽しみくださいませ。 (11月25日 13時) (
レス) @page25 id: 07d191a8ef (このIDを非表示/違反報告)
eriii(プロフ) - この展開！！本編でめちゃくちゃ気になってました！彼視点楽しみです🥰 (11月24日 19時) (レス) @page23 id: 8d69bf7036 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にくまん | 作成日時：2023年11月2日 20時
