桜舞う下で契約を肆 鸕宮天馬 ページ7
カレンダーを見ても一週間後だし‥‥
「一週間後だし約束と違うと思うけど?」
「んん?今日が約束の日だぞ?」
「え?カレンダーじゃ一週間後‥‥」
「白雪、それ大分前のカレンダーだ」
そこで気付いた、カレンダーの年は約7年前のもの
「あのクソ眼鏡狸‥‥今度会ったら覚えとけよ‼」
「クソ眼鏡狸‥‥有馬か?」
「うん‥‥土御門家の当主は此処に自由に出入りできるからね。不本意だけど」
有馬の仕返しを考えながら私は指を鳴らす
すると七分咲きの桜は八分咲き、つまり満開になった
驚いている天馬に私は微笑み
「ここは私の神域、私の意思次第で何でも出来るの」
「ふーん‥‥で、此処に俺を呼んで何がしたいんだ?」
どこか不機嫌な天馬に首を傾げながら胡座をかいている天馬の上に座り額を合わせ天馬は目を見開いた
「私を縛りたいのなら、私に名前をつけて」
「は?」
「私の真名は天狐、だけどそれは種族名であって真名じゃない。だから私に名前をつけて縛って」
「それってつまり‥‥」
「私を式神にするって事。18歳の年って言ってたけど本当はあの時につけて‥‥いや隠したかった。神格は低いけど私も立派な神様だからね。だけどあの時の天馬は6つ、つまり」
「7つまでは神のうちって事か」
「そう。神格の低い私じゃ無理だったの」
額を離し今度は首に手を回しぎゅっと抱き付く
「嫌なら断っていいよ?今なら間に合う「って言うわりには痛ぇぐらい抱き締めるんだな未央」ほぇ?未央?」
私の腰に手を回しもう片手を私の頬に添えて優しげな声で未央と呼んだ
「お前の名前、生憎俺ももう放すつもりはねぇからな‥‥なぁ未央」
「はぁ‥‥いつの間にこんなに格好良くなったんだろうねぇ‥‥意外と私、嫉妬深いし独占欲強いよ?」
ため息をつきながらも私の頬は緩んでいるのだろう
天馬の手にすり寄りながら目を閉じる
すると唇に柔らかい感触がして、だけど直ぐに離れた
「だぁい好きだよ天馬」
「ん‥‥俺も好きだ未央」
私が生まれてから始まった、ケガレと人間いや陰陽師の戦い
あの子に仕えていたのは随分と昔なのに最近の様に思える
あの子ほど強くは無いけど私はこの子に仕えるよ
貴女と契約を交わした時と同じ様に桜舞う下で今度は貴方と契約を交わしましょう
だから‥‥深淵の地で待っててね
―――――――――――晴明
後あの眼鏡に仕返し、しないとネvV
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サクサク(プロフ) - すっごい良かったです( ^ω^ )あまあまでお願いします(*≧∀≦*) (2017年9月16日 22時) (レス) id: 47ab031b03 (このIDを非表示/違反報告)
サクサク(プロフ) - リクエストで、勘ちゃんお願いしてもいいですか? (2017年9月16日 22時) (レス) id: 47ab031b03 (このIDを非表示/違反報告)
唯(プロフ) - リクエストで、土御門有馬様をお願いします! とても甘いのお願いします!m(__)m (2017年1月20日 19時) (レス) id: e8a630efc5 (このIDを非表示/違反報告)
黒蓮(プロフ) - リクエストお願いしてもいいですか?婆娑羅の神威と夢主の恋愛をお願いします!か、かなり甘めで/// (2017年1月8日 2時) (レス) id: db5018d5ae (このIDを非表示/違反報告)
天馬イチズ - ヤバイめっちゃ面白い!続きが早く見たい! (2016年12月29日 19時) (レス) id: 8aa5a985ae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍 | 作成日時:2016年11月2日 0時