第73話 ページ25
太「…っ、げほっ、ごほごほ…ッ。
…すげぇクモの巣…、げほっ!げほっ!」
意外と地下はホコリやクモの巣が張っていて、
まさにボロボロの屋敷に入ったみたいだ。
太「本当にこんな所にあんのかよ…っ。
…でもっ、急がねぇと裕太が……ッ。」
いつ、裕太が取り乱したら終わりだ。
その前に、薬を飲ませないと…。
…俺が助け出すって言ったもんな。
太「…ていうか、
地下通路長くねぇか…?…もう、
結構歩いたぞ…?」
さっきから、たくさんの牢獄が並んでいて、
歩いても歩いても、万能薬なんて
見えてこない。
太「…デマだったんじゃねぇのか…?」
足を止めて、ふと考える。
…この国の、万能の秘薬。
だったら、普通に置いとくはず無いか…。
どこかに、仕掛けがあるのかもしれない。
歩くのを止め、牢獄を調べ始める。
鉄格子は冷たく、牢獄の中には何もない。
扉には鍵が掛かっていて、
押しても引いてもガシャガシャと
音を立てるだけで、開かない。
太「…やっぱり何も無いか。」
ガシャンッと鉄格子に手を掛ける。
…すると。
太「…ぅお……ッ!?」
その1本の鉄格子がガクンッと曲がり、
俺のいた床がスポンッと抜けた。
太「うわぁぁぁぁあ……ッ!」
体は重力で真下へと落ちていった。
ここまできて落とし穴はねぇだろ…ッ!
集中出来ないため、力を使えない。
太「……ぁぁぁぁあッ!!」
ドサッと尻から落ちる。
太「痛……、くない。え?」
結構な高さから落ちたはずなのに、
ビリビリと響く痛みがあるはずなのに、ない。
辺りを見回してみると、
太「わぁ……っ!」
綺麗な花々が、一面に咲いていた。
そして、壁の奥にある小さな光。
…あれが…。万能の秘薬……?
60人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Kis-My-Ft2」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たんまもり姫 x他1人 | 作成日時:2015年10月27日 19時