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第65話 ページ17

太「……失礼する。」

やっぱりいた。

愛しい貴方が。

目を閉じて、身動きもしていない。

俊「お前らは…ッ!」

すぐに側近が身構えた。

健「闇の者がまた来やがって!

裕太は、俺らが守るからな!」

キッと俺を睨み付ける。

ニ「……すみません、

太輔様が、どうしても光の王子に

会いたいと…。」

ニカがすっと俺の前に立ちはだかる。

渉「…お話なら、俺たちとしましょう…。」

渉が俺を見て、コクンッと頷いた。

ニカは二人の手を掴み、部屋から出ていった。

渉「…これ以上は、太輔様にお任せ致します。

…裕太様を、助けてあげてください……。」

俺にしか聞こえない声で、

小さく囁いた。

…やっぱり、渉には敵わない。

全て、分かってるみたいだ。

太「……まるで、白雪姫……。」

目を覚まさない。

まるで死んだよう。

もしかして、毒リンゴを食べてしまったのか。

そんな発想までしてしまう。

…でも、それは単なる妄想に過ぎない。

白雪姫は、王子様のキスで生き返る。

童話の中では、夢のような展開。

…もし。

貴方が約束を覚えていたのなら。

キスをしても良いのか…。

太「…ずっと忘れてないよ。

あの日の約束…。」

瞼にかかっている前髪を手で避ける。

俺は、

真っ赤に染まった貴方の唇に。

自分の唇を、重ね合わせた。

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作者名:たんまもり姫 x他1人 | 作成日時:2015年10月27日 19時

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