Dark and Light World

第４５話 ページ46

始末。

言葉を置き換えると、殺す。

…喧嘩を売ったからには、

買わないとな…？

自分の力を最大限に引き出す。

普段は茶色く染まっている俺の髪は、

根本から真っ黒に染まり。

瞳孔もどす黒く染まり、

来ていた服の長袖がビリビリと引き剥がれた。

ピキピキと腕にヒビが入り、

闇の王家の紋章が浮かび上がる。

手の中で自分の気を集める。

目を開き、背を向けている北山に向けて、

手をかざす。

…終わりだ、北山…っ！

太「…くらえ…っ！」

北山、…今すぐ、

その汚れた腕を、裕太から離せ…。

黒く、ビリビリと唸る電撃の玉を、

北山に向かって放つ。

北山はこのまま闇の塊となって消える。

そう思ったのに…っ。

裕「だめっ！ミツっ！」

貴方は北山をかばい、

俺の電撃の玉を背中で受けとめた。

ずるずると倒れ込む…。

服は焼け焦げて、白い肌から煙が上がる。

宏「…なんて事、するんですか。」

低い声だが、顔はヘラヘラと笑っていて。

太「…なぜ、北山をかばった…っ！」

怒りと罪悪感で俺のオーラが爆発する。

光の城が、徐々にどす黒く染まっていく。

太「ふざけるな…っ！北山ぁぁぁ…ッ！！」

グッと北山の頭を手で鷲掴みにし、力を込める。

宏「うっ、うわぁぁぁぁっ！！！」

大きな悲鳴をあげて、北山はどろどろとした

どす黒い泥になって、地面に吸い込まれた。

北山は消えた。

…でも、自分の力がコントロール出来ない。

…このまま、俺は悪魔と化してしまうのか…。

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