短編小説。

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「やば、プリント忘れた・・・」


優「なんの？」


「数学」


優「あんた本気じゃん」




「本気だよ。」


優「何を言うつもりなの？」






「……っ取りに行ってくる！」




優「ちょ、A！」









テストはいよいよ明日。



過去にたかが数学ごときで
こんな全力疾走したことがあっただろうか。







空を見ればもうすぐ雨が降りそうなどんよりした雲で
少しそんな雰囲気の匂いもする。








降ってくる前に早く行かないと………









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「夕飯どうしよっか〜」



北「昨日鍋って言ってただろ！」



「あ〜そうだった！

でもお肉もないしなー」



北「ったく、そういうとこだよなー」



「生意気言って、宏光め」



北「ぐふふ(笑)

いいよスーパー行こ。」









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目の前には綺麗な女の人と
楽しそうに会話をする先生。









初めて見た。



あんなして幸せそうに笑う先生は。








誰かに、ぐりぐりって心臓を押しつぶされてる感じ。


苦しくて、

でもきっと彼女さんにしかその笑顔を見せないと思うと
悲しいって思う前に涙の方が早く流れた。







宏光、か・・・。









プリントをちゃんと持って帰って
優とも寄り道をしなければ

こんなの見ずに済んだのかな。








ポツ____________









こんなドラマのワンシーンみたいな演出・・・

望んでないのに。





雨が頬に落ちて、

私は雨に紛れて涙を流した。









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