好きな人の愛し方。

32 ページ32

・









じゃあ先行くわ、って
淹れたコーヒーを持って給湯室を出た先輩。








「ふぅ…」




自分でもなんの溜息か分らないけど
息を吐き出したくなった。









あんな行動、北山先輩らしくなかったな。

でも物凄く嬉しかったのは本音。







ぎゅって抱きしめるし、

名前で呼ぶし、キスするし。









" ドキ ドキ "







でも今の


この胸のドキドキは・・・・・・








玉「岡崎さん、この書類違いますか？

僕んとこに入ってましたよ(笑)」









くしゃって笑う王子様。








北山先輩は、どちらかって言われると
王子様って言うより

狼男みたいな…吸血鬼みたいな………感じかな。








隣座れば、玉森先輩は気を遣ってか
私には喋りかけてこなかった。









・









「お疲れ様です！

明日は営業ですね、頑張ってください(^^)v」＞







意味もなくLINEの履歴を見て

昔私が北山先輩に送ってたメッセージを見つめる。







うわ、私こんなの送ってたんだ。



先輩、ありがとう！おかげで元気出た！
っていうタイプじゃないから返信は割と塩。





北＜「さんきゅ」






意外と傷ついたな〜(笑)









最近なんてもう全然。




お互い仕事も忙しくなってきた上に
もうなんかそんなメールのやり取りが意味なく思えてきて

もう話したくなったら電話か会うかの二択。




一番最近のLINEは






「打ち合わせっていつでしたっけ？」＞



北＜「16日の13時から」



「ありがとうございます！」＞



北＜「(グッドスタンプ)」








やば・・・末期じゃん。









・

33→←31

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す