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1射 ページ3

まだ暗い室内。
Aは目覚まし時計が鳴る前にアラームを解除してベッドの隣にある椅子にかかったカーディガンを羽織った。

山桜が所々咲き始めた夜多の森はゆっくりと朝日を浴びはじめていた。
Aは部屋を出て階段を降りると小気味良く包丁がまな板を叩く音の方へと足を進めた。

「叔母さん、おはようございます。」
「Aちゃん、おはよう。今日から花の高校生ね!入学おめでとうございます。」
「ありがとうございます。」

手を動かしながら優しく微笑むのはAの父の姉の寛子だった。

「Aちゃん、悪いんだけど社務所に雅貴がいるから、朝御飯できたって呼んできてくれる?」
「うん。わかった。」

Aは寛子の作業音を背に社務所へと向かった。
Aが住むのは夜多神社の境内横にある社務所の更に奥にある母屋で、社務所と母屋はうち廊下で繋がっている。

廊下を抜け、社務所の扉を開くと自分より幾分か大きな従兄弟が作業をしていた。

「マサ兄、叔母さんから伝言。ご飯が出来たってよ?」
背中を丸めながら作業をする雅貴に声をかけると雅貴は首をAの方へとむけ人懐っこい笑顔を見せた。

「A、おはよう。今日から高校生だな。入学、おめでとう。」
「ありがとう。作業のキリが良いところでご飯にしよ!」

雅貴は作業をやめ、Aと共に食事をとるため母屋へと向かった。


日も昇り始めた頃、Aは真新しい制服に袖を通し、鏡の前でクルリと回った。

「髪よし!顔よし!制服もよし!」
ニィと鏡に映る自分に笑顔をむけ、Aは鞄を片手に新しく始まる高校生活の舞台、風舞高校へを足をむけた。

Aのいなくなった私室には三人の少年に囲まれて心から笑うAの写真が太陽に照らされていた。

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設定タグ:ツルネ , 藤原愁 , 女主人公   
作品ジャンル:アニメ
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ミラ(プロフ) - とても素敵な作品でした!続きが気になります!!無理せず作者さんのペースで頑張って下さいね(*^^*)楽しみにお待ちしてます♡ (2022年8月26日 3時) (レス) @page25 id: 7385d704d3 (このIDを非表示/違反報告)
蝶華 - 更新頑張ってください。応援しています。とても大好きで楽しく読ませてもらっています。 (2019年11月24日 2時) (レス) id: d1cd54c5d7 (このIDを非表示/違反報告)
桜花院 千桜(プロフ) - お大事にしてください!本当にMAXに辛い時はパソコンやスマホ等の画面が見れませんよね…早く治るように祈っています。 (2019年1月21日 9時) (レス) id: a0e7a7bf7a (このIDを非表示/違反報告)
狐花 - コメント失礼します。とても面白くてお気に入りの小説で、楽しく読ませてもらっています。これからのお話がどう進んでいくのかとても楽しみです。無理のないよう、更新頑張ってください!楽しみにしています。 (2018年12月17日 16時) (レス) id: f05b151338 (このIDを非表示/違反報告)
コサメユキ(プロフ) - 終夜さん» ご指摘ありがとうございます。一応、中盤からマサ湊要素が出てくる予定でしたが、出てくるまで外しておきます。 (2018年12月9日 13時) (レス) id: e3d25c6c83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:コサメユキ | 作成日時:2018年12月3日 22時

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