境 界 線 【ybhk】

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熱いシャワーを浴びながら、俺らは無言のまま互いの身体を洗いあった。
手のひらにたっぷりとボディソープをつけ、光の細く骨ばった身体をゆっくりなぞると、その動きに応えるように喉の奥から「ん、ん……」と押し殺した声が漏れる。
シャワーの熱気と、思わぬ光の媚態に煽られて、俺は光の腰を強く引き寄せて二人のモノを一緒に擦り上げた。
どちらも硬く張りつめている。

「…ん、はぁっ…ぁぁ…」
光は途切れ途切れに声を上げ、ぴく、ぴく、と断続的に身体を揺らしはじめる。
そのうち立っているのが辛くなったのか、泡だらけの手で俺の肩に必死で掴まろうとするがふらついてもうダメそうだった。

俺の方も全然余裕がない。
すぐにでも達してしまいたい欲求にかられながら、これは即興劇(エチュード)なんだから、と無理にその欲の波を躱した。

「ほら、光、立ってるのが辛いんなら座って……」
潔癖の光は浴室の床に座ることを一度は拒んだが、「膝の上ならいいだろ？」と囁くと、涙目でこくりと頷いた。
あぐらをかいた俺の膝の上に背中を向けた光が遠慮がちに座る。
「もっと、くっついてよ」
わざと自分の立ち上がったモノが光の尻に当たるよう腰を動かすと、泡のおかげでヌルヌルと気持ちいい。
たまらない。

背後から手を回して光のモノをゆっくり上下に擦ってやり、時にはクルクルと先っぽを刺激してやった。
片手は指先で胸を執拗に撫で、たまに爪でひっかいてやると「あっ、あんっ」と甘い声が漏れた。
口元にはちょうど美味しそうな耳たぶがくるから、耳介をぺろぺろ舐める。
その間も腰を動かして、光の尻で自分のモノを擦り続けた。

「あぁ、ん、はぁ……あ、あん……」
切れ切れだった光の甘い声はもう止まることがなく、湯気の向こうの鏡に映った光は半端に開けた唇からいやらしく唾液を垂らしている。
目をつむって快感に耐える光の姿は、俺を高ぶらせた。

「めっちゃ可愛い声してる、きもちいんだ？」
そう言いながら舌を耳に差し込むと、恥ずかしいのだろう、光は手で自分の顔を覆った。

せっかくの可愛い顔と声が楽しめないのは嫌だ。
俺は強引にその手を剥がし、光と鏡越しに視線を合わせた。
「もっと感じてる声、聞かせろよ」と命令すると、光は「はずか、し……」と小さくイヤイヤと首を振るが手を顔に持っていくことはない。

素直に俺の言うことを聞く光が可愛くて仕方なかった。

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