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side kei
滞りなく終わった通夜式。
両親はこのままここで翠と一晩過ごす。
俺もそうするつもりだったけど、自宅へ帰る事になった。
由愛「お棺に入れる物、持って来るの?」
「ああ。急すぎて…何にも準備できてないからさ。」
母さんには到底無理。
今だって何とか座ってられるって状態だ。
「由愛、今日はありがとう。」
由愛「うん…また、明日、ね。」
「ああ。」
結局、来てくれたのは親族数人と、由愛と高木。
あんなに翠の周りは賑やかだったのに、結局最後はこんなに寂しい。
それを感じ取って悔しそうな由愛。
口にはしなかったけど…。
.
「高木も、ありがとね。忙しいのに…。」
雄也「ねえ、伊野尾君。俺も家、行っていい?手伝いたい。」
「…でも、お前…。」
雄也「お願い。」
由愛がいた間、黙ってたのに。
ずっと考えてたのかな、そんな事。
「分かったよ。」
.
高木を連れて家へ戻った。
真っ暗で静まり返ってる。
電気を点けたって、寂しさは全然変わらない。
「ここが翠の部屋。」
2階に上がり、翠の部屋に招き入れる。
お世辞にも綺麗にしてるとは言えない散らかった部屋。
貸した物はここに埋もれて返ってこなくて、いつも文句言ってたけど…今となっては、こんな散らかった部屋ですら、思い出がいっぱいで泣きたくなる。
雄也「制服と…あ、ミスコンの服もいるよね。」
「ああ。」
無理に普通にしてるけど、高木の声は涙声だ。
雄也「あとは?翠が好きな物って何かある?」
何だろ…特別大事にしてたものなんて思いつかない。
使ってた文房具でもあるかな、なんて探ってみたけど、そんなのは一切無くって…乱雑に並べられた香水と化粧品ばかり。
「…あれ…。」
その隅っこ。
雄也「え?」
何故か、俺が高木にやった埴輪が転がっていた。
.
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きょんふぁ(プロフ) - みるみるみるきーさん» 姐さんあけおめでございます!何も考えずにつけたお名前でしたが、なるほど甲本さん…(笑)翔君と同期の設定なので、若めに変換して読み進めてくださいませ。続編の準備が出来ましたので引き続きおつきあいください。2は初っ端から…やばば( ;∀;) (2018年1月3日 18時) (レス) id: 782f9227dc (このIDを非表示/違反報告)
みるみるみるきー(プロフ) - あうぅーー。なに?どうなるの?!え?甲本はなにするの?!やーばい、やばい。あの甲本さんが浮かんでるるる。こないだ金八先生見たばっかだからーー。 (2018年1月3日 0時) (レス) id: 40e0ecae06 (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - ヨウコさん» ヨウコさんの絶叫ゲット(笑)先は長いので程々に…(;´Д`)もうパス復活のタイミングが分かんなくなってきてるとこです☆どうにでもなれ〜い(笑) (2017年12月28日 15時) (レス) id: cb24d66707 (このIDを非表示/違反報告)
ヨウコ(プロフ) - うわぁぁぁ!そうきたかーー!やっぱりきょんふぁさまのとこには私叫び声をあげるんですねー!うおーーー!何をどういったらいいかわからないーー(>_<) …はあはあはあ…沼ですかそうですか。私またどなたかと手を繋いで震えながら読み進めないとだめですね… (2017年12月27日 18時) (レス) id: 1ec0dcf065 (このIDを非表示/違反報告)
きょんふぁ(プロフ) - みるみるみるきーさん» 姐さんに好きと言ってもらえて嬉しい(*´▽`)でもこの先沼が待ってます。どうか引かれませんように(笑) (2017年12月27日 17時) (レス) id: fd52a08e50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:京華 | 作成日時:2017年11月27日 22時