子育て短編集【アイナナ】

三月パパ2 ページ24

三月「…なーにしてんだ」


突然の声に、ビクッと肩を揺らす。


振り返るとやっぱりふてくされた三月の姿


A「えっと、屋根を眺めてた」


三月「ぶっはははは！そんなの見てわかるわ！！」


不貞腐れたり爆笑したり忙しいね、三月


A「三月、あー…えっと」


三月「悪かったよ、ちょっとヤキモチ妬いてた」


A「ヤキモチ…？子どもたちに？」


ちょっと、可愛いすぎて口元がニヤける。いかんいかん、怒られちゃう


三月「そうですよ！悪いか、Aのバカ！」


A「あっはははははは！もー、好き！」


一気に距離を縮めて三月に飛び込む。


三月「うわっ！なんだよ…」


A「好きだ〜三月が。ごめんね、いつも忙しいのにね」


三月「いや…オレの方こそ悪かったよ。育児手伝えてないし、こんなのただのワガママだし…」


しばしの沈黙。


昔から、仲直りが苦手な私たちはこの瞬間が嫌だった。恥ずかしいし


A「…仲直りね」


三月「っへへ。うん」


やっぱり、可愛いなぁ…なんて。


三月「あ？可愛いって言うな！」


A「あれっ口に出し＿＿＿」


三月「うるさい口はチャック」


＿瞬間、甘い香りと酸っぱいキス。


A「……あは…は」


三月「窮鼠、猫を噛むんだからな！」


多分、私の顔は真っ赤になっているだろう。熱いから


三月「さーて子どもたちと風呂でも入るかな〜」


ニヤッと笑って部屋をあとにする三月は妙にかっこよく映った。


ちょっと経って、三月の叫び声と共に五月と七月の笑い声が聞こえてまた笑う


10年後には、家族の笑い話。






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ケンカすると長くなることを知りました。
(環くん参照)

りっちゃんさんからのリクエストでした。
リクエスト、ありがとうございました！

NEXTリクエストのあった壮五さん！

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