3話目葡萄はどれも美味しいのに ページ6
翌日
昨日とは違い、誰にも邪魔されることなく4人でゆっくりと校舎へと向かった
そして、今は授業中で珍しく静かで逆に怖いくらいだ
「葡萄の収穫一番の県、分かるか？」
どこだけ…山梨県だった気が…
近くの席にいる人にダメもとで聞いてみた
『ねぇ』
新「？何？」
『葡萄の収穫量一位ってどこ？』
「山梨だよ。ちなみに2位は僕の地元の長野で3位は山形と岡山」
『…そっかありがと』
けど、ヤンキーってマジか.....信じらないんだよな
聞き終えた後に伊達君がかっこよく指パッチンをしながら答えた
「ありがとうございます 我が故郷山形」
「ばかってぇ。葡萄は山梨に決まってるら、アホけ」
「武田ぁ.....おめぇ、ごしゃくぞ？」
「何言ってるでぇ ばかってぇおまんぶっさらうぞ！」
名前は知らない人達が言い合ってる
「おーおー何言ってるか分からん」
「まぁまぁ落ち着いて2人とも どちらの葡萄も甘くて美味しいですよ」
「「黙れ上杉」」
……ドンマイパーカーの人
「おい武田外すぞ？」
………意味わからないな
「おめぇー……」
「ほれほれほれほれ そこまで葡萄に愛があるなら 互いに思いやれ」
「黙れ黒田！」
「知らんのか ぶどうの花言葉を……花言葉は思いやりだ.....郷土愛とは大いに結構
だが、いがみ合いなどぶどうは望んでおらぬ」
上手いな なんか頭よさそうだったしすごいね
「ぶどうだけに、マァ、スカット....したんだな。」
「うぅっ......」
「先生、授業を続けてください。」
「うまい...！！」
なんで本多は上手いって言ってんだ？
そんな中突如としてホラ貝の音が聞こえてきた
「初の公認旗印が出ました。」
「旗印提出は.....1年C組大沢一��くん。」
「どこ中の誰。」
即座に反応したのは黒服くん
【2時間以内に武田信玄を倒す。】
「おい、嘘やろ…アイツが武田倒すんは無理やろ！」
秀吉君もそう思っているらしい。マジで無理じゃね？
「武田……ナメられたもんだな」
「なお、同じ旗印がありました。合計……205本」
誰か仕組んだのかってくらい多すぎないかな
「しかし、旗印は一対一なのでは？」
「旗印は一人に対して何人でも提出可能です」
「つまり武田くんが205人と戦う……そんなの正々堂々とは程遠い…」
「それでいいんだ……それが戦なんだよ。」
「いくら武田くんでも、そんなの無茶に決まってるよ！」
「にしても、示し合わせたように205本の旗印…一体何が起こったんだ…？」
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作者名：ゼロラク | 作成日時：2022年9月23日 22時
