＃123 年末 ページ29
ーside junー
年明けからのクールのドラマの撮影が始まる
今回は探偵役
だからどうしたって外ロケが多そうで…なんだかやけに嫌になったのは、きっと同じスタジオ内にいれば守れるかもしれねーその存在の確認が出来ないから
＊
潤「あ」
「…え…？」
潤「お疲れ様」
「お…つかれさまです」
今日は本読みのためにスタジオ入り
その時に一応…この子の所在の確認なんかしちゃう俺がいる
潤「…１人？」
「え…？…いーえ…？」
潤「飯野さん一緒？」
「はい」
潤「そ」
ならいいんだ
ってかやっぱ飯野さん、そばに置いとくのか…って当たり前か
そりゃそうだよな
飯野「あれ…？松本さん」
潤「お疲れ様っす」
飯野「ドラマ？」
潤「そうっす」
「おお」なんて言いながらAちゃんに目配せしたのか、彼女が頭をペコリと下げて静かに立ち去る
それを確認して…
一応…聞いてみた
潤「…大丈夫なの？」
飯野「ん？」
潤「…一人にして」
飯野「…聞いたんだ」
潤「…まぁね」
飯野「ま、今は大丈夫だよ」
潤「そ。ならいーけど」
飯野「…」
困ったように笑いながら、だんまりなこの人
何を考えてんだ？
まさか俺らのことすらも…怪しむのか…？
飯野「大ちゃんから聞いたけど…」
潤「え？」
飯野「…よろしく頼んます」
潤「…うん」
飯野「俺だけじゃ〜限界あるし…君たちみたいな人達が仲がいいほうが…言い方すっげ〜嫌だけで、やっぱり圧力かかると思うんだわ」
潤「だといいけど…」
飯野「いや…絶対効果あっから」
普段じゃ…いやな言葉かもな
だって俺らなんてまだまだだって思うし、決して俺らの存在が大きいとは思えねー
だけど…
俺らがいるってだけで彼女が守れるのなら…
そんな使われ方したって…いいんじゃね〜かと思えんだ
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作者名：さくらさく
| 作成日時：2016年8月16日 0時
