文豪×文豪の奇妙な館

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辻乘 Side






遠くで……誰かの声が聞こえた









＜異能力……【羣雲】＞









羣雲……私の初の小説作品だったな……









”私ニハ、恋ノ音ガ聞コエマシタ”









”ソノ日カラ、私ハ彼ニ溺レテシマッタノデス”









”人間ト云ウ生物ハ実ニ面白イ”









異能力……ソレを使ってしまえば私は弱ってしまうのか？……









やっと、龍ノ介に会えたと言うのに……また、私は死んでしまうのかな……









私は、胸部を刺殺され、事故死した









此処までは、どの図鑑等でも載っているであろう









だが…………









真実は、もっと残酷なモノであった









その後、私は犯人によって遺体を解体された









まるで、ロボットのパーツの様に……









そして、解体が終わった後









犯人ハ私ノ 遺 体 ヲ近クノ川ヘト投ゲ捨テタ









勿論、見つからないわけがない









１ヶ月後、犯人は捕まり死刑となった









１ヶ月も経てば、私の遺体は酷い状態だろう









今の警察が見ても、吐き気がする程のモノだったと









この事はグロテスクすぎて載せられなかった









私は、恋モノの他に、児童向けの小説も幾つか出していた









この事を聞いた寛はとても…言葉では言い表せない程の怒りを含んでいたと言う









それからか、刃物を見るとカラダが自然に拒絶反応を起こしていたり、時々 嘔吐してしまうくらいに酷い……









ねぇ…………









龍ノ介は









私ノ事ヲドウ思ウノ……？

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