五話 ページ6
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文ストの世界に来て数年経ち、私は13歳に為った。
現在、160�僉�45�圓澄Ｊ未砲竿咾呂修鵑覆某�べないのだが、敦君が食べろと云ってきた。
肥ってしまったからそろそろ痩せるべきだと思う。
まぁ痩せるなんて云ったら敦君が怒ってしまうから、口に出すことはしない。
「抗争、でしょうか」
「敦君、私行きたくないからね」
じーっと見てくる敦君に断りを入れる。
物騒な場所に突っ込む程の勇気はない。私は一般人なのだ。
断っても行こうとでも云うかのように見てくる。
本当に主人公と云うのはお人好しだ。溜め息はが出る。
「仕方ないね………。少しだけだよ」
「……矢張り、睡蓮さんは優しいですね」
「煽てなくて良いよ。世辞は嫌いだ」
そう云うと少し敦君は複雑そうな顔をした。
私はそんな顔をした彼速く先に行くように急かすと、敦君はハッとしたように元気な返事をした。
若し、此処で此の抗争に行かなかったら、平凡な人生を送る事が出来る事が出来たのと思う。
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………吐き気がする。
本当に此のような場所は苦手だ。
頭が痛くなってくる。
頭を抑えながら周りを見渡すと、主要キャラを見付けた。
―――否、彼は………。
「敦君、行くよ」
「………芥川の処へですか？」
「嗚呼、彼は私の親友だ」
いつの間にか戻った私の一人称。
彼は変わっているのだろうか、
だとしたら、少し笑ってしまう。
「大丈夫かい？」
「っ……？！」
"芥川君"に話し掛けると、その顔には涙が浮かんでいた。
もう、"芥川君"は私が誰か、気付いたのだろう。
少々歓喜の色が見える。
「………今は抗争中だ」
「芥川龍之介の口調に似せてるの？ 凄いね」
抗争中、と私に伝えたのは、私が昔語った事を覚えていたからだろう。
でも、泣いている親友を残して逃げる程、私は人間として腐っていないんだ。
「また会えて嬉しいよ。
―――雪」
此れからが、私の、最悪で、最高の人生の始まりだった―――
主人公なら、そう表現するだろう。
「僕も、会えて嬉しい………」
そう云って私の名前を彼は云った。
久しぶりに呼ばれた名前は、私を私にしてくれる気がした。
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作者名：雨川秋 | 作成日時：2023年10月24日 0時
