二話 ページ3
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水の中の泡が弾けるかのように目が醒めた。
冷たい床に体温が奪われていく気がする。
「 此処は…、?何処…。」
「 其れも判らぬか、愚者め…。」
思わず吐いた言葉に、まさか反応があるとは思ってなかったが、此処に僕独りでないことに安心した。
思い返せば、僕は死んだ…、否不確かだが死んだはず。
何故このような場所に居るのだろう…。
一つの可能性として、転生…?
「 ……、まだ判らぬか、貴様は
「 成り代わり…?僕が?」
嘘かと疑うが、嘘だと言う証拠は何一つない。
故に、信じることしかできない。
「 貴様しか居らぬであろう、元に戻るまで僕…、否芥川龍之介として生きよ。其れが貴様に与えられた試練だ。」
「な、成る程……?判りました。」
芥川龍之介、………ねぇ。
僕で勤まるのか、不安しかないけど、大丈夫かな。
……………、待てよ?
文ストの世界に来たってこと…?
それは吃驚なんだが…、嬉しいな。
そんなことを思っているうちに、僕は意識を手放した。
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作者名:雨川秋 | 作成日時:2023年10月24日 0時