イナリ 過去 担当匿名。 ページ18
僕は普通の子じゃなかった
妖狐と魔女が混ざってできた“もの”
町の皆は普通の子だ
僕だけが違う
“普通”の子じゃなかった
でもお母さんとお父さんは優しい
だから僕はお父さん達が大好きだった
お父さんは戦い方を教えてくれた
お母さんは変身魔法を教えてくれた
だから殆どの事は出来た
小さい頃、熊をいっぱい殺した
お父さんは俺にはできなかったな！と言って撫でてくれた
お母さんもすごいじゃない！と言ってご飯をいっぱいくれた
とっても嬉しかった
でもそれは少しで無くなった
お父さんが人間に捕まった
妖狐はとっても珍しくてお父さんが最後だったんだって
お母さんと僕はお父さんを助けようとした
でもお母さんが僕を突き飛ばした
重力ポーションも一緒に投げて遠くまで飛んだ
僕は着地してからお母さん達のところに行った
もう遅いんだってわかっても走った
血の匂いがした
血の滴る音もした
そして心臓の音がなくなっていくのも分かった
お父さんは抵抗して怪我もいっぱいして
お母さんは体中をいっぱい刺されて
死んでた
僕は近くに居る人間を
武器を構える人間を
おびえている人間を
全員殺した
もうこれ以上大切なものをなくしたくない
なくさせない
僕が絶対守るから
ー−−−−−−−−−−−−−−−
この生活も慣れてきた
結構してきたんだもん
今日も戦い方の練習だ
in「えいｯ…おりゃｯ…最後!!」
やった!!全部的の真ん中だ!!
魔法の練習もやんなきゃだな…
in「えっと…ウィンドカッター!!」
ぇ…風でも木って切れるんだ…
in「まぁ、成功か…な」
??「おぉ……凄いですね！」
in「…さっきから動いてたの、お前だったんだ」
??「ありゃ、気配などは消していたつもりなのですが…」
in「音、消えてなかったもん」
em「凄いですね…申し遅れました、私エーミールと申します」
in「エーミールさん…何でここにいるの?危ないよ」
em「すいません、この本に興味深い事が書いてあったもので…」
in「…そ、早めに帰った方が良いよ迷いの森だから何があるか分かんないし」
この人装備とか全然してないし何あるか分かんないs…
em「じゃあ帰りましょう!!」
ｸﾞｲｯ
in「……へ?」
em「どうしたんですか?」
in「なんで…手掴むの?」
em「城に帰るんですよ!!見たところ12歳くらいなので新人さんですよね?」
in「え?…僕……」
em「軍服着てるじゃないですか!!」
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