【オリジナル】正反対の双子Ⅱ【合作】 (ページ2)

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#25【陽月葵】ページ2

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『ん…うっ…』

俺は頭痛の酷さに目を覚ました。

…何故頭痛がするのかは分からない。

『…って、この部屋…』

かなりぐしゃぐしゃで、散らかっている。

棚には何か刃物の様な物で傷付けられた跡、床や机には紙の切れ端やボロボロになった参考書…酷い様子だった。

『( 俺の部屋には参考書は無い…だとしたら… )』

俺は机に突っ伏せている人物と、小さな机に置いてある手紙が目に入った。

…突っ伏せている人物は御白。

つまり、此処は御白の部屋という事だ。

『何て書いてあんだろ…』

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汚い部屋でごめん。倒れてたから、僕の部屋に連れてきた。
葵は何も悪くない。僕が全部悪いから、絶対、責任を感じたりしないで。
葵が苦しんでると、僕も辛いから。

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『…御白…』

俺は御白のベッドから降り、御白に近付く。

すると、微かに漂う匂いに足を止めた。

『…何で血の匂いが…まさか…!』

俺は御白の腕に引っ掻き傷、頬に切り傷があった。

…でも両方共血が止まってて、かさぶたと化している。

『( だったら他には…! )』

御白が起きない様に、そーっと袖を捲る。

『!なん、で…っ』

御白の手首には、まだ血が止まっていない切り傷があった。

…でも此処以外からも匂いが微かにする。

『ん…?』

御白の首元の服が何かで滲んでいる。

『まさか…!』

…予想は的中した。

首に切り傷の薄い線が付けられていた。

軽く薄く付けたつもりなんだろう。

けど、血が出て来ていて、服に滲んでしまっている。

『…御白を追い詰めた奴等を…俺は絶対に許さない』

俺は御白の部屋を飛び出して、自室へ戻った。

そして前回と同じ様に医療道具を持って、部屋に戻る。

『…絶対に死なせない…死なせるかよ…っ』

俺の目頭は酷く熱くなっていて、傷を塞いでいる間に、堪え切れず目から涙が溢れて来ていた。

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