【オリジナル】正反対の双子Ⅰ【合作】 (ページ28)

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#14【陽月葵】ページ28

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『…』

俺は御白の教室の前で、ずっと待っていた。

…けど全く来る気配が無い。

『マジでどうしたんだろ…』

俺の中で、心配と不安が募り上がって来ていた。

「…葵?どうしたの?」

『あ…』

俺に話しかけて来たのは、御白のクラスメイトの女子だった。

因みに俺の友達でもある。

「御白君探してる?」

『うん。…けど、何処かに行ってるみたいで、教室に居なくてさ…』

そう言うと、女子は何か思い出した様な顔をした。

「確か…屋上に行った気がする。写真部の部長だし、撮りに行ったりしたんじゃないかな?」

『…成る程ね…ありがとう、行ってみる!』

俺はニコッと笑って、屋上へと走った。

…本当は走っちゃダメだけど。

『…んん"っ、やっぱ開かないか…』

俺は屋上に行けるドアノブを引っ張っていた。

けどビクともせず。

『( 御白がこの中に居たとして、鍵は閉めない筈… )』

だったら此処から既に移動していると考えられる。

『( だとしたら何処に? )』

俺は頭を抱えながら、御白の教室に戻っていた。

その時、ドンッと壁に何かぶつかった音が聞こえた。

…聞こえた場所的に、此処から少し離れた空き教室からだった。

『( でも何で此処から… )』

俺は最悪なシナリオが思い付いてしまった。

…御白が傷付けられている、と。

『…アイツ等許さねぇ』

俺は扉を開けた。

そこには、朝よりも多い奴等が、壁にもたれ掛かっている御白を傷付けていた。

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