【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ5)

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Episode2「学校案内」【望月綾萠】ページ5

「＿＿で、此処が図書室ですね」

月城くんに案内してもらい学校内を回ること数十分。
丁寧に教えてくれたおかげか、すんなりと頭に入ってきた。

『...すみません、ぼくの我儘に付き合ってもらっちゃって...』
「いえいえ！困っている人は放って置けない性分でして！」

なんていい子なんだ.....どっかの性悪教師とは大違い....

「＿＿っと、だいたいこんなもんですね。
何かわからないところとかあります？」
『あ..いえ、ないです。ありがとうございました』

いえいえ、全然大丈夫ですよー、と、笑顔で答えてくれたその青年が眩しすぎて思わず顔を少し背けてしまった。
陰キャにはその眩しさが辛いの...ごめんね決して嫌ってる訳じゃないのよ....

不思議そうな彼の視線を感じ、心の中で謝罪をする
...え？リアルでしろって？

できたらしてるよ！！！できたらな！！！！←

「.....あぁ、それと」

と、彼が突然何かを思いついたように言ったので、そちらを向く。

＿＿案外、彼の顔が近い所にあり、思わず少し後ずさってしまう。

『え、えと.....？』
「敬語、いらないです。あと“蒼飛”で大丈夫ですよ！俺年下なんで！」
『あ、はi....うん、』

言い直すと、嬉しそうに笑う彼。
＿＿今度は、目を背けなくても大丈夫だった。
むしろ＿＿...

「じゃ、教室戻りますか！」
その言葉でふと我に返る

.....やめよう。この先は考えてはいけない。

心に芽生えた感情に蓋をするように、ぼくも少し微笑んで言った。

『....うん、“蒼飛くん”』

うまく、笑えていただろうか