Episode14「放課後」【月城 蒼飛】 ページ33
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「蒼飛ー!!」
俺はある人物の声に振り返る。
…やはり、此方に走って来る夜だった。
「え、お前の彼女?」
『いえ、ただの幼馴染ですよ』
陸上部の先輩に“彼女”と言われたが、ハズレ。
何故彼女に見えるか俺には理解が出来ない。
ｷﾞｭｰ＿
「んふふ〜♪蒼飛あったかぁい〜♪」
『まぁさっき走って来たからねw 今からまた走って来るから、何処か見て回ったら?』
「うん、そうしよっかな!じゃあねー!!」
夜は笑顔で走り去って行った。
「ずるいぞお前」
「俺等に譲れ」
『彼女じゃないです』
– 夜side –
「とは言ってもな〜、何処見に行こ〜…」
私はグラウンドを離れ、キョロキョロ見て回る。
「…」
「…あのー…」
「!?」
私は部活中の見た事ある人物に話しかける。
…前に蒼飛と出掛けていた人物。
「あ、え、あ、その…なっ、何でしょうか……??」
めちゃくちゃテンパってる…明らかに蒼飛と正反対。
「貴女…蒼飛の何ですか?」
私は笑顔で訪ねる。
もし“彼女”と答えるなら、蒼飛に猛アタックして付き合おうと思っているから。
「…先輩と後輩、です…」
「ふーん…そうなんですか…」
名札には“望月”と書かれている。
望月さん、か…。
「あっ、そうだ!…私の蒼飛のなので、手を出さないで下さいね♪」
「!!…あの、最後に良いですか…?」
「何ですか?」
「名前って…」
「…紅雷 夜、蒼飛の幼馴染です♪」
そう言って、私は走って行った。
「(絶対に蒼飛は渡さないもん)」
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Episode14「その子」【望月 綾萠】→←Episode13「おでかけ」【望月 綾萠】
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作者名：透・柴桜 x他2人 | 作成日時：2022年3月22日 13時
