【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ30)

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Episode12「休日」【望月綾萠】ページ30

山田side

.....おいだから俺は北森優馬だって！！！
...はぁ、もういいや....

俺、北森優馬は、とある光景を目にしてしまった

今日は花の土曜日ということで、堂々とゲーセンに行けるぜと意気込んで行ったら、

後輩である月城蒼飛が、かなりの美人と一緒に仲良さそうに手を繋ぎゲーセンに入っていったのだ。

「(おいおいおい彼奴綾萠はどうするんだよ...！？
折角俺が譲ってやったってのに...！！)」

そこまで考えて、ズキンとした痛みが胸を刺す。

俺はこの間の高体連で月城に負けた。

その時俺は決意した。

「綾萠から手を引こう」と。
その方が綾萠(好きな人)の為にもなる、そう思ったのだ。

だというのに、なんだこの仕打ちは

綾萠の想い人とそいつに負けず劣らずの顔面偏差値を持つ美女とのまぁ文句なしのカップル(？)を見て俺は、出て行って月城をぶん殴ってやりたい衝動に駆られた。

が、すんでのところでとどまった。偉い俺

少し迷った末、俺はとある番号に電話をかけた

....どうやら、まだ俺にも未練というものが残っていたらしい

＊＊＊＊＊＊

綾萠side

今日は待ちに待った(？)休日。

久しぶりに帰った家でゴロゴロする

彼方さんの「外いけよ」という声は無視した。

その時、ふと山田から電話がかかってきた。

なんだろうと思いスマホを手に取る。

『はいもしもs((「綾萠か！？今すぐ○○駅前のゲーセンに来い！！！！」ﾌﾞﾁｯ....は？』

言いたいことだけ言って切りやがった彼奴

....つーか元気じゃん。何だよ心配して損したわ

ぼくは、彼方さんにゲーセンに行く旨を伝え、パーカーを羽織って外に出た。

＊＊＊＊＊＊

『山田ぁーどうしたんー？』

そう言うと、かなり怪しげなポーズ(？)をしている山田が大袈裟に振り返った

「来たか、エージェントA！今から行うミッションh((『そんなんいいからはよ』...んだよ、ノリ悪いなー...」

ノリいいも悪いもあるかと思うが、いちいち反応するのも面倒なので用件を聞く

「っ...あー...いやぁ...」

『なにさ、何で僕を呼んだの？』

言い淀む山田に詰め寄る

その時、山田の後ろに蒼飛くんが見えた。

『あれ、蒼飛く＿＿＿ッ！？』

蒼飛くんの横にいた人＿＿山田に隠れていて見えなかった人が、不意に蒼飛くんの頬にキスをした。

そこから先は、よく覚えていない。

山田に縋って、馬鹿みたいに泣いていたぼくの頭を、

山田が優しく撫でていてくれた。それだけしか。