【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ22)

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Episode10「後半戦」【月城蒼飛】ページ22

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場所を移動した先で、俺は軽く女子に囲まれていた。

…いつの間にか出来た、キラリ率いるファンクラブだった。

でも俺は集中する必要があったから、無視して集中していた。

『(…最後の走り、優馬先輩も同じ)』

俺含む長距離の試合は、3年も一緒だった。

これは絶対に負けられない試合。

全国に進む為にも、綾萠先輩と付き合う為にも。

そして、時間が来た。

スタートの位置にそれぞれ立つ。

「絶対に負けないからな、月城」

『…俺だって絶対に負けないですから、優馬先輩』

バンッと音が鳴り、走り出した。

優馬先輩は先に追い抜かして行く。

『っ!!』

…さっきの走りでの疲れが溜まっていた様で、足が急激に痛くなって来た。

ふくらはぎや太腿が“痛い”と叫んでいるかの様。

「月城ー!早く来いよ!アイツ(綾萠)を取られたくなかったらな!!」

優馬先輩は大声で叫びながら、後ろを振り向いて言った。

『!!…上等っすね…やってやるよ…っ!!』

俺はスピードを上げた。

優馬先輩を追い抜かす程のスピードを出して、痛み等思考から消した。

限界突破しそうな勢いで、走っていた。

『この勝負、俺の物だー!!』

俺は更にスピードを上げ、1位でゴールした。

2位は優馬先輩。

『っ、はぁ、はぁ…うっ、ｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｯ…』

俺は痛みと過呼吸により、少し倒れ込む。

視界がグラグラしている。

「っ…はぁ…はぁ…蒼飛くん…っ!!」

『あや、め、せん、ぱ…い…』

「お疲れ様っ!!」

綾萠先輩は俺を抱きしめた。

突然の事過ぎて、俺は硬直した。

優馬先輩や女子達が居るにも関わらず、綾萠先輩は抱きしめてくれた。

『ふふっ、ありがとう御座います』

俺は足が痛いのを我慢して、息が上手く吸えていないを我慢して、綾萠先輩を抱き返した。

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