【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ3)

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Episode1「僕と君との」【望月綾萠】ページ3

『此処、何処だ.....』
どうも皆さん初めまして。望月綾萠(もちづきあやめ)です。
先日、どっかの教師失格に
「今度東雲学園っつーところに行くことになったんだけど....お前も来る？」と言われ、まぁ、今更一人で住むのもな、と思いのこのこ付いてきた
のだが、

『いや寮とか聞いてないしそもそも彼奴何の説明もなく自分の授業行きやがった....！！！』
あああ.....と、その場に踞る。
ただでさえ広いこの学園内。
案内なしでうろうろするなどただのじさつ行為である
だからといってその場にずっととどまっているわけにもいかず、ずっと避けていた選択肢、「事務の人にきく」を実行するため事務室の方へと足を向けた

その時、

「＿あのー、どうしたんですか？」

声が聞こえてきた。

ビクッと、肩が上がるのがわかった。
此処最近彼方さん以外の人とまともに話していなかったせいで、途端に身体中から冷や汗が湧き出る

恐る恐る声のした方を振り返ると、こちらにむかってくる黒髪の、自分よりも少し背の高い青年

明らかに陽キャじゃぁん....怖...
思わず、うへぇ、となってしまう。

無視するわけにもいかず、どもりながらも自分が転校してきたばかりでイマイチ校内の場所が把握できておらず、迷子になっている...という旨を伝えた

するとその人は、

「……あ、転校生の方ですね。俺は2年の月城蒼飛です。…望月綾萠さんですね。綾萠先輩、学校内案内しますよ」

と、人の良さそうな笑みを浮かべ、僕の手を握った。

......手を握った？？？？？？
どうしようあまりにもナチュラルすぎてすんなりと受け入れてしまったがこれはつまりいま手を繋いでいるということだろうかいやいやいやでもまさかいやええ？？？？

絶賛混乱中である。
もしかしたらただの握手かもしれない、なんて考えはパニックを起こした僕の頭の中には無く、

ただ、その手を振り解く気にはなれず結局そのままでいた。

.....久しぶりに、彼方さん以外の体温に触れた気がする。

握られたては、何処か少しぎこちなくて、

＿＿酷く、心地よかった

これが、僕と、

彼＿＿月城蒼飛との出逢いである。