【オリジナル】止まぬ復讐劇の開幕 (ページ7)

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7話ページ7

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俺は扉の開いている教室の中から、ヒソヒソ話や笑い声が聞こえてくる。

…ここには俺の味方はいない。

『(まぁ知っていたが)』

だったらここに来る必要はもう無い。

今まで親に言われて、我慢してきていたが、我慢の限界がきた。

『(早めに家に帰ろうか…)』

俺は玄関に着き、靴を履き直し、外へ出た。

今日は曇り空で、灰色の雲が動いている。

『…雨か』

しとしとと地面に雨模様が出来始めてきた。

そして少しずつ、降ってくる雨の量が増えてくる。

『…あぁ…帰るか』

ポッケに手を入れて、ゆっくりと家路を辿った。

…最後に寄り道でもしていこうかな。

ガチャッと音を立てて、家の中に入った。

玄関に置かれた靴二足。

…どうやら両親共は帰ってきているようだ。

『…』

俺は何も言わずに部屋に向かった。

部屋に向かう時に、リビングの前を通る。

「…おい、蒼」

俺の姿を見た父親が俺を呼び止めた。

「なぜ夜遅くまで仕事に行っている俺がここにいるか、分かるな？」

偉そうにソファーに座って腕と足を組み、こちらを見ていた。

『…さぁ？』

俺はわざと白けた、無駄だと分かっているが。

父親は「はぁ」と溜め息を吐きながら立ち上がり、俺の前に立ちはだかった。

「やはりお前は無能だ」

そう言って、俺の顔を思いっ切り殴った。

途端に口の端から溢れ落ちる血。

『…』

それを見た俺は痛みを感じず、ただただ怒りが湧いてくるだけだった。

「あのな？お前の所為で俺や母さんが嫌な目に遭ってるんだよ」

『…あっそう』

「は…？今、何て言った、？」

『…"あっそう"、って言っただけだが？』

俺は父親に目を合わせ、気を引いてる隙に、ポッケからカッターを取り出した。

「っ、お前…！」

拳を握り締めて、震える父親。

『…永遠にさよなら、無能』

「ぁ…？」

俺はカッターを長く思いっ切り出し、腹に突き刺した。

「っ、がふっ…！？」

…長く出したら深くまで突き刺さったであろう。

父親は吐血して、倒れた。

『…』

俺は父親をカッターを抜いて見下ろし、滑稽な姿を脳裏に焼きつけていた。

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