【実況者】mikanの創作小説【短編集】 (ページ6)

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rb「ゾ…ム…？」

振り返ったらダメだ。

そう分かっていても、振り返ってしまった。

zm「お前…何しようとしてるん？」

rb「…死…のうと…して…た」

zm「それを俺等が許可すると思ってんの」

rb「…」

zm「こういう言い方したら我儘に聞こえるかもしんないけど、俺等は生きててほしいよ」

rb「…」

zm「こうやってバカげた事をやって、皆と笑い合えているのは、やっぱ皆が生きているからだと僕は思うんだ」

何で皆はこんなに必死に、無能を生きたがせるんだろ。

zm「ロボロはさ…俺等と会えて…嬉しくないん…？」

rb「はっ…？」

嬉しいに決まってる。

皆と一緒に動画を撮るのも楽しみで、コイツ等と出会えて良かったって思う。

でも

rb「嬉しいよ。でも、"ロボロ"という存在を嫌ってる人が増えて来て…ごめん、俺限界なんだ」

そう言って俺は不器用に笑った。

zm「なぁ、ロボロ」

rb「…」

zm「辛い事があるなら、相談してほしかった。手遅れになる前に」

rb「そうだよ。俺はもう手遅れなんだ」

zm「僕はロボロを必要としているのになー…」

rb「えっ？」

zm「ロボロは実力者で、面白くて、才能があって、活躍出来るのに」

rb「…」

zm「ロボロを必要としている人間は、僕以外にも沢山居るんだよ」

rb「ゾ…ムゥ」

zm「大丈夫。僕がロボロを守るから」

そう言って笑ってみせた彼は、多分神様が産んだ天使なんだろう。

rb「ありがとうな、ゾム」

俺は、俺という存在を、"ロボロ"という存在を必要としてくれる皆の為に、もう少しだけ生きる事にするよ。

そんな事を思いながら、本物の笑顔を浮かべた。

こういうやりとりがあっという間に、昔の事になった。

でも、今でも忘れない。

俺はゾムの何気無い一言に救われる。

zm「あちー…なぁロボロ、駅前のアイス屋行かへん？」

今日も、隣で君が笑ってくれると、一日生きてられる。

rb「せやな！」

辛い日も苦しい日も、いつも君が居たら楽しくなった。

rb「なぁゾム」

だから…

zm「ん？」

俺は欠かさず言うよ。

rb「いつも本当にありがとうね」

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