〈ver.旧〉【d!】ある双子の物語Ⅰ (ページ26)

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#15 ページ26

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ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ＿

『おはよう』

「おはよ～♡」

「お、おはよう!」

俺は教室に入った。

相変わらずの女子の甘い声。

席に座り、鞄の中を見る。

『(ナイフと手紙…?後で読むか…)』

俺は手紙を取り出し、ポケットに入れた。

中休み＿

誰も近くに居ない事を確認し、読み始めた。

ーーー

～ Aへ～

　ずっと私が持っていた…いや、預かっていたの方が正しいか…実はな、そのナイフはな…Aが前世、持っていた物だ。
　Aは前世を2つ持っている。2000年前、青貝来雅(せいがいらいが)。姉の茜(あかね)。100年前、田川春弥(たがわはるや)。兄の友弥(ともや)。友弥は1つ上だから、3年の教室に居ると思うぞ。行ってみてくれ。
　此処からが本題だ。Aは前世どちらとも、虐めに遭ってたんだ。その時に“魔剣”と呼ばれるそのナイフを使って、様々な場所で色んな事件を起こしたんだ。私が亡くなる前にナイフを返したくてな。
　そのナイフは【重力支配】と呼ばれるナイフの重さを変えたり、大きさを変えれる能力付きだ。触ったら、不老不死が手に入る能力も入っている。それは私が入れておいた。長々とすまないな。

～赤岸光成鬼神王より～

ーーー

『えっ!過去持ち!?赤岸光成(あかがこうせい)って、お爺ちゃんの本名か…初耳だな』

俺は出来るだけ小さな声で、驚いた。

その時、兄さん先生が入って来た。

ni「よーし、3時間目始めるぞー」

「起立。礼。着席」

日直の指示に従う。

ni「日本史の鎌倉時代に出てきた仏教についての復習をするぞ。阿弥陀仏を信じて、念仏を唱える宗派は3つある。A、全て答えてくれ」

『浄土宗・浄土真宗・時宗です』

ni「正解。3つの宗派の開祖は?挙手制で」

俺は直ぐに手を挙げる。

兄さん先生はそれを見て、俺を当てた。

『浄土宗は法然。浄土真宗は親鸞。時宗は一遍です』

ni「おぉ…凄いな…正解だ」

「A君、やっぱ凄い♡」

「ハッキリ覚えているなんて凄いな…」

それから社会の授業は続いた。

その後、4時間目が体育の為、体育館に各自移動をしていた。

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