【オリジナル】ハッカー兼情報屋 (ページ12)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:6,769 hit

#9 ページ12

・

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ__

「よし、それじゃあ始めるぞー」

「起立…礼…着席!これから技術の学習を始めます」

「『始めまーす』」

俺達は日直の言葉で、授業を開始した。

勿論、自身のパソコンを持って来ている。

「それじゃあ今日は…タイピングコンテストだ」

「結構急じゃないですか!」

「突然やるの止めて下さい!」

『タイピングコンテストか…俺得意だな』

「どのくらいの速さ?」

隣の席の波瑠に聞かれた。

『え〜と…200ページ以上ある小説を1分半か?』

「…え?マジで?」

『嘘吐く訳ねぇだろ』

この会話が聞こえていたのか、先生やクラスメイトが驚いていた。

「青崎さん、凄いな…」

「青崎さんヤバ過ぎる…」

「じゃあ青崎さん、これから俺が言う言葉を全部ワープロに打ってくれないか?」

『良いですよ』

俺はパソコンのワープロを立ち上げる。

「行くぞ。寿限無寿限無…」

先生が言ったスピードと同じスピードで打ち込む。

「待ってヤバすぎるんだけど…」

「隣で見ると迫力があり過ぎる…」

「……よし、言い終わったぞ」

『先生も良く言えましたね』

「あぁ、暗記が得意だからな。どうだ?打てたか?」

先生が俺の所に見に来る。

「変換までやってるじゃないか…」

『どうですか?』

「いや、ホントに凄い…」

語彙力失ってるな。

「先生、心IQ高いですよ」

「どの位だ?」

『えっと確か…IQ200ですね』

波瑠以外、また驚いていた。

「そんなに頭良ければ、ホワイトハッカーとか向いているんじゃないか?」

『ホワイトハッカー…』

俺はダメな方のハッカーなんだよな。

「どうしたんだ?」

ずっと考えていた所為で、先生が心配して来た。

『いえ、何でも』

「そうか。それじゃあ授業再開するぞー」

先生は自身の席に戻って行った。

「…危なかったな」ﾎﾞｿｯ

『あぁ…』ﾎﾞｿｯ

俺等は安堵して、授業に取り組んだ。

・