【d!】陰キャの裏の顔 (ページ13)

今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:11,499 hit

#12 ページ13

・

「…ふぅ、ご馳走様」

『美味かった?』

「うん!譲ってくれてありがと!」

『…愛瑠の笑った顔が見れれば、俺は良いしさ』

俺は微かに笑って、また横になる。

「そっか…そういえば、私…“グルッペン先輩の護衛をやる”って言ってたじゃん」

『あぁ、そうだな』

「実はアレ…気を可笑しくしててさ」

愛瑠によれば、俺から一時的に離れる事で、落ち着くと思ったらしい。

でも、それが仇となって、俺に会えない寂しさから、ミスって捕まったんだと。

『ふーん』

「Aは寂しくなかった?」

『…寂しくなかった。いつも絡んで来る愛瑠が居なくて良かった』

「あはは、そう、だよね…」

『…だが』

俺は言うと、愛瑠は不思議そうな顔をした。

『いつも、こんな俺を構ってくれたから、それは感謝してる』

「…照れ屋じゃん」

『黙れ』

「いつものAだ…」

愛瑠は俺の頭に手を置き、撫で始める。

『…』

「可愛い。いつもなら抵抗するんだけどなぁ」

『…お前の気が済むまでやれよ。言ったろ?“愛瑠の笑顔が見れるなら俺は良い”って』

「そうだったね!」

『だからといって、わしゃわしゃすんのは止めろ』

…まぁ、今だけなら良いか。

・