【d!】犬系ヤンデレ彼氏に愛されています (ページ8)

今日:6 hit、昨日:3 hit、合計:74,789 hit

8話ページ8

・

zm「ただいまー」

ゾムはいつもと変わらぬ顔で戻ってきた。

だけど、携帯を持っている手にかなり力を込めている。

手の甲に筋が出て来ているからそう分かる。

『お、おかえり…』

zm「どしたん、そんな顔引き攣って」

ゾムは首を捻らせ、私の横に座る。

『あ、いや…何か嫌な予感してさ…うん…』

ゾムが電話をしに行く前から嫌な予感がしていた。

ゾムと先輩…私に内緒にしている、秘密のことを話しているんじゃないか、って…

…それで二人の関係が悪化…とか。

zm「あー…先輩ってしつこいんやね、それだけやで」

『う、うん…そうなんだね…アハハ…』

私は苦笑いを浮かべた。

「しつこい」と普通出てこないはず。

だから、やっぱり私に内緒にしていることがあると思う。

『(でも、聞いたとこで教えてくれないだろうなぁ…どっちも…)』

聞いたとこで無駄な気がする。

だったら聞かない方がいいかな。

zm「なーA」

『ん？…っ！？』

顔をゾムの方向に向かせられたかと思いきや、自身の唇を重ねてきた。

zm「んふ、かわええ」

『っもう…急にやられると恥ずかしいから…』

zm「その誘ってる顔、絶対誰にも見せんなよ？」

ゾムは私をソファーに押し倒した後、しっかりと目を合わせてそう言った。

誘ってないんだけどなぁ…

zm「Aはモテるんやから」

『モテてないし…』

zm「Aが自覚してないだけで、Aを狙っとぉ奴らはいっぱい居んねんで？目線で分かるわ。仕事中にも関わらず、Aに注目しとる」

そう言いながら、ゾムは私の身体をなぞらせた。

zm「こことか…」

『んっ、ちょ…っ』

zm「こことか…なぁ？A大きいねんから」

ゾムは身体をなぞらせて、声が出てしまう度に「んふふ」と笑う。

目がハートになりそうで、ニヤニヤと笑っていた。

『やめてよ、恥ずかしいから…』

私は「やめて」の意味を込めて、ゾムに口付けした。

zm「…んふ、かーわい。せやなぁ…今はやめたるよ、無理矢理やって嫌われたくあらへんからな」

と…ゾムは微笑んだ。

・