【オリジナル】嘘だらけの殺し屋家族 (ページ5)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:6,254 hit

#3 ページ5

・

『ただいま～』

「ただいまー」

家に入ると、煙たかった。

『何これ…ｹﾞﾎｯ、ｹﾞﾎｯ…』

「何かガスっぽいわ…ｹﾎｯ…」

手で口を押さえながら、部屋に戻る。

学生鞄をベッドに投げて、リビングに走る。

「お、お帰り」

『母さん…何してんの』

「実験よ。武器製作中」

母さんの殺し屋武器は、有毒ガス系。

だから煙たかったっぽい。

「試してみる?」

ニッコニコの笑顔で誘われる。

『いや、断っておきます…』

「ん?母さん実験中なのね」

背後から姉さんの声が聞こえた。

「あ、そうだ。ねぇA・羽衣、折角だし遊んだら?」

「『…』」

「ちょっ、黙らないで。良いじゃない。羽衣がAに勝った所を見たいわぁ～」

姉さんはそれに反応した。

「ふん!良いわよ!Aに勝ってやるわ!」

『そう言って勝った試し無いくせに…』

「うっさい」

「それじゃあ父さんの設立した施設に行きましょうか!」

母さんと姉さんはノリノリだった。

『あ、母さん。爆弾とナイフ持って来る』

「私も。スナイパーライフルとナタ持って来る」

「はーい。準備出来たらエレベーターに来てね」

実はこの家には、地下に行けるエレベーターがある。

エレベーターには、隠しボタンを押すと乗れる様になる。

練習施設の為、派手に暴れ回れる。

『よーし、OK』

「私もOK」

「降りるわよ」

エレベーターに乗り込み、施設内に入る。

「ルールはシンプルに。降参無し・殺人禁止・武器は何使ってもあり・相手を気絶させたら勝ち、以上よ」

母さんがルールを説明し、審判室に入って俺等の様子を見始めた。

『じゃやるか』

「えぇ。絶対に容赦しないわ」

『当たり前でしょ。俺も絶対容赦しないから』

俺と姉さんは睨み合った。

・