【オリジナル】ある神様が、十個の力を取り戻すまで (ページ18)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:5,857 hit

#17 ページ18

・

「ん…んん?」

『あ、起きた?』

俺は千都を自分の部屋のベッドで寝かせていた。

流石に床で寝かせるのもあれだなって思って。

「っあ〜…俺気絶したんだっけ?」

『そうだけど』

「そうだけど、じゃねぇよ!何で雷を直接当てるんだよ!」

『あーダメだった?』

「当たり前だろ!サイコパスかお前は!」

説教喰らったし。

『あの時言ったじゃん。“軽い仕返し”って』

「あれの何処が軽いのさ」

『俺がくらったやつより軽いじゃん』

俺の場合、水＋雷。

でも千都の場合、直接雷。

「ぐぬぬ…まぁ良い」

『そっちが最初に雷を仕掛けてやって来たじゃんか』

「終わらそうとしてんのに、何で掘り返すんだよ」

『言いたかったから』

「はぁ…」

千都は俺に呆れていた。

そっちから言って来たのに何なんだよ。

「…なぁA」

『何だ?』

「Aは、っ…いや、何でもない」

『?変なの。取り敢えず、千都は【創作支配】で回復したらどうだ?』

「ん?あ、あぁ…そうだな。創作【ヒーリング】」

本当に千都の【創作支配】は便利だよなぁ。

ありとあらゆる物を創作して、生み出す事が出来る支配能力。

「…ふぅ、よし!傷を全部治したぜ!」

『テンション高っ』

「Aってさ、俺の妹何処行ったか知ってる?」

『妹?分からないや…』

「そうか…」

千都には2つ下のツンデレ妹が居る。

その名は荒川沙月(さつき)。

何度も会ってるが、毎回ツンデレなんだよなぁ。

「最近、家に帰って来ないんだ」

『家出か?』

「いや、朝登校したっきり帰って来ない」

『う〜ん…誘拐されたとか?』

「でも誘拐されたら、報道されるんじゃ…?」

『じゃあ違うか…』

千都の両親が警察に、行方不明届けを出したが、一向に手掛かりが見つからないらしい。

「取り敢えず今日は帰るよ」

『あぁ分かった』

「そんじゃーな」

少し哀しい顔をして、千都は帰って行った。

・