【d!】家出した幼い少女の心は (ページ2)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:40,731 hit

2話ページ2

・

私の寝ていた部屋はどうやら2階にあったようで、長い階段を降りて行った。

『(こんなに長い階段、下ったこと無い…)』

私は一段一段気を付けて下っていく。

gr「？そんなに慎重にどうした？」

『あっ…す、すみません…』

グルッペンさんに急かされたように感じて、早めに下っていく。

するとグルッペンさんは「ははっ」と笑った。

gr「そんなに急がんくて良い。怖いならゆっくりで良いんだゾ」

『！！』

グルッペンさんは柔らかい笑顔でそう言った。

…この人は、違う。

『ありがとう、御座います…！』

私はニコッと笑った。

そしてなるべく早く追いつこうと、先程より早く下っていく。

下っていくうちに、どんどん慣れて来た。

gr「到着やな。…ほら、行くゾ」

グルッペンさんは手を差し伸べた。

…手を繋げ、ということだろうか。

私は合っているか分からないが、グルッペンさんの手を握った。

gr「小さくて可愛い手だな」

『かわっ…！』

私は途端に顔が熱くなった。

まさか、そんなことを言われるなんて思ってなかったからだ。

gr「はは、照れてるのも可愛い」

『か、可愛いって、何度も言わないで下さい…』

gr「可愛いゾ」

『〜〜〜っ…！！』

私はグルッペンさんの言葉に、身体まで熱くなっていた。

先程から笑顔を見せるグルッペンさんは、私の中で安心出来る存在となっていた。

・