【d!】家出した幼い少女の心は (ページ3)

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3話ページ3

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gr「皆、来たゾー…って、あれ…」

一階のホール(？)に着くと、誰一人としていなかった。

どこかに行っているのかな…。

？「あ、グルさん。その子起きたんやね」

gr「トン氏…いたなら返事してほしかった」

？「すまん、今仕事休憩に入ってな…」

グルッペンさんと仲良さそうに話している、黒髪に赤い瞳で眼鏡を掛けている男性。

まるで、私がここで寝ていたのを知っているかのように話していた。

『あの、何で私を知って…』

？「あれ、まだ言ってなかったん？」

gr「言い忘れてたわ。…俺とトン氏が君を発見して、ここへ連れて来たんや」

つまり、グルッペンさんと横に居る黒髪の男性が私を連れて来た、ということ。

『あ…ありがとう、御座います…』

一瞬理解出来なかったが、とても嬉しかった。

お母さんとお父さんから逃げられて、とても嬉しかったのだ。

…今まで何度も家出をして逃げたことがあったけど、意外に二人は執念深くて、警察まで使って私を連れ戻した。

だけど、今回はグルッペンさん達に保護されたから、連れ戻されることは無いだろう。

tn「あ、俺の名前はトントンやで。よろしくな」

『よろしくお願いします…あの、私…』

tn「？」

gr「名前を忘れたんやって」

中々言い出せない私を見て、グルッペンさんが言ってくれた。

tn「そうなん？」

『は、はい…』

tn「そっか…じゃあ、俺等が付けてあげへんか？グルさん」

gr「え、良いのか？」

…グルッペンさんとトントンさんが付けてくれるのならば…

『お願いします…』

私はペコッとお辞儀した。

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