【オリジナル】復讐に燃える殺し屋の少女Ⅱ (ページ16)

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16話ページ16

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長い接吻をし、陵は口を離した。

深い方は知っているけど、流石にそこまでしてこなかった。

「雛、俺と付き合ってほしい。俺なら雛を幸せに出来るから」

真剣な眼差しで私を見つめ、改めて告白してきた。

考えることもなく答えは一つだけ。

『喜んで。私も、陵を幸せに出来る自信があるよ』

ニコッと微笑み、付き合いたいという言葉にイエスという形で返した。

陵は私を抱き締め

「よかった、付き合えてよかった…絶対に後悔させないから…」

と、ほぼ耳元付近で小さい声で喋った。

ちょっとくすぐったいからやめてほしいけど、言ってくれた言葉は凄く嬉しいものだった。

『私も後悔させないからね、付き合えてよかったよ』

「おう、本当によかった…」

そう言って幸せを噛み締めていた。

いくら陵が私を嫌わないでいてくれると分かっても、問題はお母さんだ。

陵も説得してくれたら、私を嫌わないでいてくれるかな。

それに、お父さんを殺した奴がいつ見つかるか…見つけたらすぐさま殺しにいく、そして復讐を果たす。

『(お父さんの恨み、絶対に晴らすからね)』

私は暗くなってきた空を見上げ、そろそろ帰らないと、と思い陵から離れようとした。

陵はというと、もう既にぐっすり寝ていて起こすのに大変そうだ。

『(風磨さんがいればな…)』

もしくは私一人でもなんとかなるかもしれない、陵の口にキスし、「帰るね」と言ってゆっくり離れた。

まだ起きる様子は無い、夕飯食べてないのにここまま寝ちゃいそうだな。

私は陵の頭を撫でて、部屋を物音立てずに出た。

「…あ、雛ちゃん来てたんだ？帰るの？」

『風磨さんお邪魔してました、はい、今から帰ろうと』

「はーい、また来てね。俺も陵も待ってるから。…あ、でも」

風磨さんは私を壁ドンし、顔を近付けてきた。

「いつでも俺の女になっていいからね」

『…風磨さんって彼女いますよね？』

「あれは彼女じゃないよ、というか本命じゃない」

…あぁ、思い出した、風磨さんは浮気症で遊び人だった。

昔陵がよく言っていたのを思い出した。

「俺がずっと好きだったのは雛ちゃんだよ、だから雛ちゃんが彼女になってくれたら浮気も遊びもやめるよ」

そう言ってニヤッと笑う風磨さん。

『…残念ですが、私、陵と付き合うことになったので。私は浮気症じゃないですし遊び人でもありません』

驚く風磨さんを突き放し、「それでは」と言って家を出た。

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