【オリジナル】石化の魔眼を持つ少年Ⅰ (ページ18)

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18話ページ18

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「なっ…瀬戸…！」

先生は怒りを露わにし、握った拳に力を入れて震わした。

気にせず葵は言葉を述べ続ける。

「教師という立場であるにも関わらず、生徒への酷い扱いは教師としてどうなんですか？いくら琴が静かな性格だからって目をつけるのはどうかと思いますけど」

葵の言葉に周りの生徒はクスクス笑い始める。

元はクラスメイトも僕を嘲笑ってたのだが、反省して先生に対してクスクス笑っているのだろうか。

「っ…！！お前なぁ…っ！」

「私に何を言ってもいいですが、証人は多いですよ。それに、被害者ご本人もこの場にいるんですから、先生の味方はいません。誰も先生の味方にはつかないでしょう。…私達が訴えたら、先生の立場が無くなるんじゃないですか？」

淡々と冷たい言葉を述べ続ける葵。

よく大人相手に言えるなぁ…と思うが、葵から見て先生は有利な立場に戻れないだろう、だからここまで言って言い負かし、反省と謝罪を求めるつもりだ。

昔から何一つ変わっていない、これが葵なんだなと改めて思い知らされた。

「……白河。目のことを知っていながら酷い扱いをして申し訳なかった。だから、このことは…っ」

『穏便に済ませたい、上に言わないでほしい。…ですか？』

「あ、あぁ…そうだ。お願い出来るか？」

『……それは、どうでしょうかね。僕はいーっぱい傷付いたのに、見逃す訳なくないですか？』

僕は先生に向かってニコッと笑った、その笑顔は先生から見て恐怖だっただろう。

事前に先生は僕の目のことを知っている、だからどんな目に遭うかも知っているはずだ。

見る見るうちに先生の顔が青ざめていく、「許してくれ」と膝から崩れて、ついには土下座までした。

『…ま、僕も先生に対して冷たい行動取ってましたからね。そんな子供相手に土下座なんて必要無いですよ。見逃すとは言いませんが、ちゃんと覚えててくださいね』

別に何か行動を起こす訳ではなく、ただ念を押しただけだ。

先生は立ち上がってゆっくり頷いた、顔を俯かせて身体が震えている。

『じゃ、この話はこれで終わりですね。授業お願いします、先生』

先生の顔を覗き込むようにして、僕は微かに微笑んだ。

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