ちなみに色は黒でした ページ7
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「美琴さん？」
「おー、」
＿＿２人だけなんて珍しいな。
宿舎の廊下で、声をかけられた万作と氷浦に気づいた美琴は、稲森と岩戸、剛陣が側にいることの多い彼らに思わず尋ねる。
「他は、分からない課題を聞きに野坂のところへ」
そういえば、ついさっきまで一緒いた1年生組も課題やってたな。
そんなことを思いながら美琴は、手元の段ボール箱を抱え直し「そうか」と万作の言葉に相槌を打つ。
「それで、美琴さんは？」
美琴の手元へと視線を向けた万作は、中身が大量に詰まった段ボールを不思議そうに見る。氷浦も、言葉には出さないが、彼の持つ段ボールが気になるようだった。
「よく分かんないけど、俺の荷物が別の部屋に置いてあったからその移動」
「あ、ああ……なるほど……」
「おれ……」
会話の内容や使う一人称によって、万作と氷浦は今目の前にいる人物は、彼らが今まで接してきた美琴と別人であることを思い出す。
「円堂と同室のハズなのに朝起きたら全然違う部屋で寝てるし、ほんっと意味分かんねぇ」
「そ、そうですね……」
「もしかしたら監督の高度なイタズラなのかもしれませんね……！」
変なタイミングで帽子を何度も被り直してそそっかしくなる万作に、真実を悟られないよう必死に美琴の気を逸らそうとする氷浦。
美琴は、明らかに不自然過ぎる二人の様子に気づきながらも、特に言及することなく、自身が持つ段ボールへと視線を落として「そうかぁ…？」と眉を顰めながら話を続ける。
「女物の下着が置いてあるって、タチ悪過ぎるイタズラじゃねぇ……？」
「「……」」
「まさか、マネージャーのとかじゃないよな……？」
「それはないと思います！！！」
「おお、急に元気になったな万作」
＊＊＊
「そういえば、剛陣は？」
段ボールを円堂の部屋に運び終え、昼食が待っている食堂へと向かう美琴と万作、氷浦の三人。
美琴が思い出したように、同い年である剛陣の行方を尋ねれば、二人は揃って口を一文字にする。
「……まさか、あいつも野坂？」
何となく嫌な予感がした美琴。しかし思い当たる節はこれくらいで、恐る恐るに言葉を紡ぐ。すると「…はい」と少し間を置いた後に聞こえた氷浦の声。そして、続けて万作が氷浦の後に補足をする。
「野坂の学校では既に３年の数学も勉強し終わってるらしくて」
「……こういう場合 野坂を褒めるべきなのか剛陣を貶すべきなのか、もうよく分かんねぇな」
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ロボッピ(プロフ) - 続きがすごく気になります。更新頑張ってください (6月30日 18時) (
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作成日時：2020年10月4日 3時
