第13話 ページ14
「大将が言ったから、か…」
他の人に局長を見てもらって、私は縁側を歩いていた
ちょっと1人になりたかった
「確かにそうだけど、あの人自分の損は全く考えないからな…
どうするべきなんだろ」
「何してんのォォォォォ!!お前!!」
「大丈夫大丈夫、死んでませんぜ」
そんな副長と隊長の声が聞こえた
その方向を見てみると
隊長があのカエルを十字架に縛り付けてその真下で焚き火していた
「…何してんの隊長…」
「お、A
要は護ればいいんでしょ?
これで敵おびき出してパパッと一掃
攻めの護りでさァ」
「貴様ァこんな事してただですむと…」
今度はカエルの口にどんどん薪を突っ込んでいった
「土方さん、A
俺もアンタ等と同じでさァ
早い話
薪突っ込みながら隊長は言った
「でも何分あの人ァ人が良すぎらァ
他人の良い所見つけるのは得意だが、悪い所を見ようとしねェ
俺等みてーな性悪がいて、それで丁度良いんですよ、真選組は」
「…フン」
副長が隊長に近づく
私も付いてった
「あー、なんだか今夜は冷え込むな…
薪をもっと焚け総悟」
「はいよっ!!」
「ここでさつまいも焼いて良いですか」
「むごォォォォォ!!」
カエルが喚きだした
「も"ぐらっはめっそ」
何言ってんだこいつ
その時、カエルの頰を何かがかすった
「天誅ぅぅぅ!!
奸賊めェェ!!成敗に参った!!」
おー作戦成功だね
「どけェ幕府の犬ども
貴様等が如きにわか侍が真の侍に勝てると思うてか」
「おいでなすった」
「派手にいくとしよーや
Aはそこで見とけ」
「えー私もやりたいですー」
まぁ大人しくしてよ
「まったく、喧嘩っ早い奴等よ」
「!」
おっ来た
「トシと総悟に遅れを取るな!!
バカガエルを護れェェェェ!!」
「いくぞォォォ!!」
いやーすっかり士気上がっちゃって
「局長怪我大丈夫ですか?」
「あーお陰様でな
…殺りてーか?」
「え?」
局長はニッと笑った
「腹の傷が開かねー程度に暴れてこい!!」
「…フフッ
2年前の傷は開きませんよ」
そう言って私は刀を抜いた
翌日の新聞にはこの記事が大々的に載り
私は15時間熟睡した
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作者名:無野 眠莉 | 作成日時:2018年1月3日 12時